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OpenFlowとは

OpenFlowとは、OpenFlowスイッチングコンソーシアムが提唱している、ネットワーク機器を制御するための標準化された手続きを定めたプロトコルの一種である。

OpenFlowを採用したネットワークは、OpenFlowコントローラとOpenFlowスイッチから構成される。OpenFlowコントローラはネットワーク中に1個存在し、複数のOpenFlowスイッチを管理・制御する。

従来のネットワーク機器は、目的に応じてL2、L3、L4といった単一のレイヤーの機能を持っていた。管理・制御は機器自体にログインをし、用意された管理ソフトウェア上で操作を行う。管理ソフトウェアは(Ciscoライクといわれるような)暗黙の標準化はあるものの、機器メーカーによってまちまちであるため、導入する機器ごとに操作方法を習得する必要があった。また、機能別に機器が分かれているため、過分にハードウェア投資をする必要がある(一般的に高いレイヤーの機器ほど高価になる傾向がある)。

しかし、OpenFlowを採用すると、次のようなメリットが期待される。

  • ネットワーク構成が流動的になりがちなクラウド基盤などでのネットワーク構成変更が容易になる
  • ネットワーク構成を集中管理できることで管理にかかるコストが削減される
  • 1台のOpenFlowスイッチに様々な機能を持たせることができる。そのため、機器のコモデティ化が進み、機器調達が容易になる

OpenFlowの動作原理は非常に単純である。パケットが到着した物理的なポートとIPヘッダの内容(条件)に応じて、特定の物理ポートにパケットを転送したり、IPヘッダの一部を書き換えたり、パケット自体をドロップしたりといった操作をスイッチが行う。条件に対する操作はOpenFlowコントローラで集中管理しており、OpenFlowスイッチはOpenFlowコントローラに問い合わせてパケットの操作を行う。

このような方法でパケットを制御するため、1台の機器が担うことのできるパケット処理の自由度が高まり、1台のOpenFlowスイッチがあるだけでスイッチングハブ、ルータ、ロードバランサ、ファイアウォールの機能すべてを賄うことができる。このようなアーキテクチャはSoftware Designed Network(SDN)と呼ばれる。

OpenFlowコントローラは、直感的に分かりやすく操作しやすいコントローラ製品も発表されているが、オープンソースソフトウェア(OSS)のものもいくつか公開されている。またOpenFlowコントローラは、OpenFlowプロトコルに従った挙動をすることが求められているだけであるため、自作することも可能だ。実際、OpenFlowコントローラ開発用のAPIも用意されている。OpenFlowコントローラを自作すれば、例えばロードバランサの機能を持たせるため、複雑な分散ストラテジを独自にプログラミングして実現することもできる。

Open Flowの情報はこちら。
http://www.openflow.org/外部サイトへ

【カテゴリ】:ネットワークインフラ  

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