デージーネット、KubernetesのストレージとしてDRBD SDSを連携 拡張性の高いAI・IoT基盤の構築サービスを開始
2018年12月19日
デージーネット、KubernetesのストレージとしてDRBD SDSを連携
拡張性の高いAI・IoT基盤の構築サービスを2019年1月開始
2018年12月19日
株式会社デージーネット
株式会社デージーネット(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:恒川 裕康)は、KubernetesのストレージとしてDRBD SDSを連携した、拡張性の高いAI・IoT基盤の構築サービスを2019年1月より開始します。
DRBD SDSを連携した、AI・IoT基盤の構築サービスの提供
デージーネットでは、KubernetesとDRBD SDSを連携した拡張性の高いAI・IoT基盤の構築を行います。KubernetesとDRBD SDSを連携することで、システムの立ち上げ時には最小限のサーバ構成で導入し、システム成長に伴いサーバを追加していくといったスケールアウトが容易なシステムとすることができます。
システム導入後はOpen Smart Assistanceにより、システム管理のサポートが受けられます。Open Smart Assistanceは継続してシステム管理者の運用をサポートするサービスで、以下のようなサポートが受けられます。
- Q&A(インストールしたOSSやソフトウェアの利用方法に関してのご質問にお答えします。)
- セキュリティ情報提供
- 障害調査、障害回避
- 障害時オンサイト対応
- 障害時システム再構築
Kubernetesとは
Kubernetesとはコンテナ管理を自動化するオープンソースソフトウェア(OSS)です。コンテナとは、仮想化技術の一つです。WEBやDBなどのサービス環境を閉じ込めた箱(コンテナ)を、Dockerと呼ばれるエンジン上で動作させます。通常の仮想化に比べ、ディスク、メモリ消費量を少量で利用することができるというメリットがあります。また、Dockerのエンジンがあれば、どんな環境でも同じサービスを展開できます。しかし、コンテナには次のような問題がありました。
- 複数のノードにまたがったコンテナ間の通信制御が難しい
- ソフトウェア同士を連携させるのに手間がかかる
- 外部ストレージとの連携が複雑
- ノードに障害が発生した場合の冗長性確保が難しい
- 大量のコンテナを全て監視する必要がある
Kubernetesでは、このような課題を解決することができます。
Kubernetesの用途
Kubernetesでは、スケールアウト、オートスケーリング、ローリングアップデートなど、高度なコンテナ管理を実現します。Kubernetesは、複数ノードで複数のコンテナを動作させることを前提としています。そのため、コンテナ間のネットワーク制御や、コンテナの監視、異常時に再度コンテナを起動して自己修復するなど、上記の問題を解決する機能が備わっています。こうしたことから、例えば次のように活用できます。
- WEBアクセスの負荷に合わせてコンテナを自動で増やして処理させる
- コンテナやノードの故障が発生した際、コンテナを自動で再起動しサービスを継続させる
- ソフトウェアアップデートの影響を検証用のコンテナで確認する
Kubernetesのストレージに関する課題
しかし、Kubernetesでシステムを冗長化する場合には、システム自体だけでなくデータも二重化する必要があります。これまで冗長化された大容量のストレージが必要になると、専用のストレージ機器が必要でした。そのため、次の点が課題でした。
- 専用のストレージは非常に高価
- データを冗長化する場合、ストレージも2台必要になりシステムとして大きくなる
- 仮想マシンごとにストレージ領域を切り出す必要がある
- 拡張性が低い
DRBD SDSを使うメリット
DRBD SDSを活用すると、複数のノードをつなげて、一つの大きなストレージに見せることができます。実際は、複数のノードで構成されているため、一台が故障しても他のハードウェアに残っているデータでシステムを止めることなく稼働させることができ、冗長性を保つことが可能です。
専用のストレージ機器ではなく、通常のノードを利用できるためコストとシステムの大きさをコンパクトにできます。後からノードを追加して容量を増やすことができるため、拡張性の高いシステムとすることが可能です。特にAIやIoTの基盤となる仮想環境では、作成する仮想マシンの数が増えていくと、必要になるストレージ領域も増えていきます。このような環境でDRBD SDSを利用すれば、仮想環境のストレージ拡張を容易に行うことができるようになり、柔軟なシステムを構築することができます。
また、同様の分散型のストレージとしてはCephがよく使われています。Cephでは、最小のシステム構成が3ノードであるのに対して、DRBD SDSでは最小2ノードからストレージを構成することができます。しかも、より高速に動作するという特徴があります。
DRBD SDSとは
DRBD SDSは、DRBDバージョン9から使用できるようになった新しい機能です。SDSは、Software Defined Storageといい、従来、専用ハードウェアで実装していたストレージ機能をサーバ上のソフトウェアで実装する技術です。
複数のサーバのハードディスクを束ねて一つの大きな領域として定義することができ、用途に合わせて、ディスクを細かく分割して利用することが可能です。分割したディスク領域を冗長化、拡張性を高めることができます。また、オブジェクトストレージに比べて高速に動作するというメリットがあります。
参考URL
構築事例:IoT開発基盤構築でのKubernetes活用
IoT開発基盤構築にKubernetesを活用しました。これまで、プロジェクト単位でクラウドを契約していましたが、以前よりも多くの部門がIoTを扱うようになりました。IoT開発基盤では大量のデータを扱います。そのため、クラウドを利用するコストメリットが薄れてしまいました。そこで、オンプレミスで大容量のIoT開発基盤を構築し、一定のコストで継続的に使えるIoT開発基盤を実現しました。
https://www.designet.co.jp/system/oss.php?category=bigdata-iot&id=4&oss=kubernetes
コンテナ管理ツール〜Kubernetes〜
Kubernetesとは、コンテナの管理を自動化するためのソフトウェアです。コンテナは完全仮想環境化に比べ、ディスク、メモリ消費量を少量で利用できます。またサービスの起動が高速でバージョン管理を容易に行うことができます。ここでは、コンテナ管理ツール「Kubernetes」の特徴と、Kubernetesに関するデージーネットの取り組みを紹介します。
Kubernetes調査報告書
Kubernetesは、Dockerコンテナを始めとするコンテナを管理するためのソフトウェアです。コンテナ間のネットワーク制御や、コンテナの監視、異常時のセルフヒーリング機能など、コンテナを管理する上で必須の機能が備わっています。本書では基本的なKubernetesの概念と使い方を紹介しています。
LinstorによるDRBD SDS構築について
DRBD SDSは、複数のハードウェアのストレージをひとつのストレージとして扱い、データを分散・冗長化する技術です。DRBD SDSを安定的に管理するためにLinstorという管理ツールが開発されました。本書ではLinstorを利用したDRBD SDSの管理方法やDRBD SDSを応用したKVMの冗長化についてまとめています。
会社概要
会社名: 株式会社 デージーネット
代表者: 代表取締役 恒川 裕康
本社 : 〒465-0025 愛知県名古屋市名東区上社四丁目39-1
資本金: 4,000万円
URL : https://www.designet.co.jp/
<一般の方からのお問い合わせ先>
https://www.designet.co.jp/contact/