設定資料をなぜ作るのか?
システム管理のつぼ(2013年2月号)
フロンティア開発部 米山陽介
デージーネットでは、設定資料を作成しています。
OSSのシステムは自由にソフトウェアを組み合わせて作り上げるオリジナルのシステムです。そのため、問題が発生したときにシステムを再構築したり、サポートへ問い合わせたりする場合に備えて、設定の記録を行う必要があるからです。
行った設定ファイルをバックアップしておけば、設定の記録は残ります。
しかし、設定後時間が経過すると記憶が不鮮明になり、「何のための」設定なのかが分からなくなります。
もちろん、設定ファイルのバックアップを取っておくことは重要ですが、それと同じくらいどのような意思で設定を行ったのかという情報も重要なものなのです。
それでは、どのような情報を記録しておくべきなのでしょうか?
デージーネットでは、設定記録には設定の意味を残しておくべきだと考えています。設定の意味を残しておくことで、曖昧な設定を防ぐこともできます。
曖昧な設定は、トラブルを起こしやすいだけではなく、自分の行った行動をきちんと説明する事ができず、問題が発生したときに問い合わせや相談をするときに障害となりますので、できるだけの調査を行い、明確にしておく必要があります。
ただ、設定項目の多いソフトウェアの場合は、全ての設定項目の記録を取っておくのは容易なことではありません。
そのためデージーネットでは、標準設定からの差分のみを記録し、設定資料を作成しています。