OSSのパラダイム(OSS優先の原則)
システム管理のつぼ(2014年5月号)
フロンティア開発部 米山陽介
デージーネットマガジン9月号にてOSSのパラダイムについて紹介させていただきました。今月号は、「OSS優先の原則」について紹介していきます。
1月号で紹介した、需要適合の原則によれば、多くの人が利用するソフトウェアや機能ほど、改良されやすい傾向にあります。よって、多くの人が使っている環境では、小さなことでもすぐに改良され、安定した動作が期待できます。
需要適合の原則に当てはまらない場合、改良が遅くなるなどの原因で、上手く動かないことがあるため、動作の検証をしっかりと行い使う必要があります。
ただ、全ての機能を網羅的に試験できるわけではないため、使用にはリスクが伴います。
このような状況でも、少しでもリスクを減らすために考慮すべきなのがOSSの原則です。
オープンソースソフトウェア(以下OSS)の開発者の多くがOSSのパラダイムを理解し、OSSは良いものであるという考えのもとで開発をしています。
OSSはOSSと連携できるように作られている可能性が高く、製品よりもOSSと組み合わせて使う方がより安全に使用できます。
デージーネットでも、お客様の製品の認証データベースが既に存在しており、それにOSSを組み合わせるようにシステムを構築することがあります。しかし、運用をしていく中でシステムで想定していない部分で問題が発生し、調査を行った経験があります。
このように、余り多くの人が使用していない環境の場合どのような問題が起こるかわからないため、OSS同士で組み合わせたほうがリスクを軽減できるのです。