NetworkManagerを活用しよう
今月の気になるオープンソース情報(2015年10月号)
OSS研究室 田中 温子
今回は、NetworkManagerについて紹介します。
CentOS7から、ネットワーク管理のツールとしてNetworkManagerが標準になりました。
皆さんは、NetworkManagerを活用していますか?つい直接ファイルを編集してしまう、知らない間に設定ファイルを書き換えられたりしてわずらわしい、あまり活用できていない、ということはないでしょうか。
NetworkManagerとは、ネットワーク関連の設定が一元管理できるツールです。
NetworkManagerには、次のような長所があります。
- ネットワーク接続の自動検知により、切断・接続時のネットワーク再起動が不要
- グラフィカル環境の管理画面で設定ができる
- 簡単にWiFiネットワークやVPNの接続ができる
- 補完機能のあるコマンドラインインタフェース(nmcli)で一連の設定ができる
- 日本語に対応したテキストユーザインタフェース(nmtui)で直感的に設定ができる
IPアドレスを変更したいけど、どうやって設定するのか覚えていない・・・ということはありませんか?そんなときは、nmtuiとだけ打って実行してみてください。日本語のUIが起動し、簡単に設定をすることができます。nmtuiでは、IPアドレスやホスト名の設定の他に、ブリッジやボンディングなどの少し複雑な設定も、ファイルを直接編集することなく行うことができます。
また、コマンドベースの管理ツールであるnmcliコマンドも、引数の補完機能があり、「nmcli device help」といったように途中でヘルプメッセージを見ることもできます。そのため、すべてを覚えていなくても、全体的な概念を覚えていれば、ヘルプや補完機能を使って活用することができます。
NetworkManagerをあまり活用できていないな、という方も、まずはnmtuiと打ってみてください。こんな便利なツールがあるんだと感じると思います。
デージーネットでは、NetworkManagerの解説も含んだ、CentOS7で作るネットワークサーバ構築ガイドという書籍を出版していますので、そちらもぜひ手にとってみてください。NetworkManagerを活用しましょう。
『CentOS 7システム管理ガイド systemd/NetworkManager/Firewalld徹底攻略』
http://www.amazon.co.jp/dp/4798044911/ref=cm_sw_r_fa_dp_Fjlfwb09W6F7Y