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OSSで構築するクラスタのメリット
OSSで構築するクラスタのメリット
コスト減で適用分野が広がる
クラスタ化とは、複数のサーバを統合して、システム全体として処理能力を向上させたり、サービスの停止を防ぐための技術です。
以前は、停止しにくいサーバを作ろうとすると、FT(Fault Tolerant)サーバや共有ハードディスクなどの特殊なハードウェアや、商用クラスタソフトウェアなどを利用しなければ実現できず、非常にコストがかかりました。したがって、予算をかけることができないシステムには適用することができませんでした。
しかし、オープンソースソフトウェアは無料なので、これまでの商用クラスタソフトウェアに比べると、はるかに少ないコストで安定したシステムを手に入れることができます。コストを低減できるため、これまでコスト上の問題でクラスタ化することができなかったような分野にもクラスタ技術を使っていくことができ、ビジネスの拡大や、研究推進の有力な道具となります。
広い分野でクラスタ技術が利用できる
Linuxが動作すれば、どんなハードウェアでもクラスタ化をすることができます。安定性・信頼性に優れているため、サーバはもとより、仮想サーバ、省電力PC、小型PC、ホームコンピュータなど、安定して動作してほしいものには、何でも適用できます。
さらに、Linuxソースコードやインタフェースの仕様が全面的に公開されているため、開発元がサポートしているソフトウェアだけでなく、必要に応じて様々なソフトウェアに対応していくことが可能です。また、自社で独自に作成したアプリケーションなどにも、自由に対応ができます。さらに、管理データの出力場所などがわかれば、製品ソフトウェアにも対応することができます。
オープンソースソフトウェアでクラスタ化を実現することで、従来に比べて広い分野でクラスタ技術を利用することができるようになったのです。
ランニングコストも大幅に低減
オープンソースのクラスタ技術では、シンプルな機能の複数のソフトウェアを組み合わせてクラスタを実現します。そのため、本当に必要な機能だけを実装することができ、ソフトウェア自体の導入コストだけでなく、管理コストを抑えることにもつながります。
また、システムの構築を業者に依頼することもできますし、ネット上の情報や書籍などを使って自分で構築することもできます。さらに、有償サポートのようなランニング費用も、必要な時に、必要なものだけ選択して加入することができます。
このように、オープンソースでクラスタサーバを作ると、どの用途に費用を掛けるのかを自分で選択する事ができ、無駄がありません。その分だけ、動作検証や運用マニュアルの整備等、本当に必要な部分に費用を割り当てることができるようになります。
安全基準を決められる
オープンソースのクラスタソフトウェアは、自由度が非常に大きいのが特徴です。どのような時に故障とみなすかという基準も、自分で決めることができます。
ハードウェアのトラブルだけでなく、データベースの負荷増大、ソフトウェアのバグ、ネットワークの障害などを検知して、回避行動を行うことができます。この条件は、自由に設定することができ、まさに自分で安全基準を設定することができます。
また、安全性を優先して些細な問題でも素早くシステムを切り替えるという用途でも、長い期間に渡って問題が継続した場合にのみシステムを切り替えるという用途でも利用することができます。
このように、オープンソースのクラスタソフトウェアを使うと、システムの安全基準を自分で決めて、それに合わせてシステムを作ることが可能なのです。
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