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Rancher〜Kubernetesの管理ソフトウェア〜
Rancher〜Kubernetesの管理ソフトウェア〜
仮想環境を実装するソフトウェアとしてDockerがあります。そのDockerを複数組み合わせたシステムを管理するためのツールとしてKubernetesがありますが、使いこなすには専門的な知識が必要でした。そんなKubernetesを管理しやすくするソフトウェアとしてRancherが開発されました。ここでは、Kubernetesの管理ソフトウェアのRancherについて紹介します。
Rancherとは
Rancherとは、日本語で「牧場主」を意味する単語で、コンテナ管理の利便性を向上させることができるプラットフォームのオープンソースソフトウェアです。オープンソースのためソースコードはGitHubに掲載されています。アメリカのRancher Labsが開発し提供しています。ライセンスはApache License version 2、開発言語はGo、Node.Jsで公開されています。Rancherとは別にRancherOSというOSも存在します。Rancherは、Webブラウザから接続が可能で、ログインすると以下の画面が表示されます。
Rancherログイン画面
Kubernetesの運用や連携
そのコンテナを操作や管理をするツールとしてKubernetes(k8s)というソフトウェアがあります。しかし、Kubernetesは、導入が難しい点や学習・管理コストが高いという欠点があります。つまりKubernetesは、専門知識のある技術者じゃなければ理解や使いこなすことができませんでした。そこで、技術をもたない人でも使用できるKubernetes環境の管理をするRancherが登場しました。
Rancherの特徴
Rancherには、以下の特徴があります。
WebブラウザでKubernetesの管理ができる
今まで、Kubernetesはコマンド上でコンテナの管理をしていました。しかし、Rancherを利用することで、手間であったコマンド上での管理がブラウザから操作可能になります。また、様々なKubernetesの機能を使おうとすると、大量のマニフェストを作成する必要がありますが、作成の必要がなくなり管理が楽になります。
Kubernetesクラスタの構築・管理を簡単に行うことができる
Rancherは、「Kubernetes is Everywhere」をコンセプトにしており、オンプレミス環境やクラウドサービス上にKubernetesクラスタを構築・管理することができます。また、マルチクラウドをベースとしたKubernetesクラスタにも対応しています。オールインワンのKubernetesホストの構築ではなく、コントロールプレーンのクラスタリングなども含めて、柔軟に対応することが可能です。
Kubernetesのバージョン指定やCNIプラグインの選択など、Kubernetesクラスタ構築時のオプションを指定することができます。また既存のKubernetesクラスタをインポートして、Kubernetesクラスタの追加・削除・変更などをRancherで管理することも可能になります。
Web UIからKubernetesクラスタのアップデートができる
Rancherは、Kubernetesのアップストリームにしたがって、新しいバージョンのKubernetesをサポートしています。そして既存のKubernetesクラスタのアップデートもRancherのWebUIから行うことができます。Rancherは、Rancherプロジェクトで一定の動作検証が行われてから採用されているため、最新のKubernetesのバグを踏む、CNIプラグインが動かなくなるなどのリスクを低減することができます。
Rancherの機能
Rancherには、以下の機能があります。
Kubernetesクラスタの構築・アップデート
新しいバージョンのKubernetesを選択し適用すると、自動的にアップデートが開始されます。スナップショットを取っておくことで、アップデート後に問題が発生した場合に、元のバージョンに戻すことができます。
PodやDeployment等のKubernetesリソースの管理
Rancherを使うと、PodやDeployment等の作成もWEBインターフェースから行えるようになります。RancherではKubernetesのPodやDeploymentなどのリソースを総称して、ワークロードといいます。
永続ストレージの管理
Rancherでは、永続ボリュームの管理もWEB UIから行うことができます。ストレージとして利用できるのは次のタイプです。
- Amazon EBS
- Azureディスク
- Azureファイルシステム
- Google永続ディスク
- Long horn
- NFS共有
- VMWareVsphreボリューム
- ローカルノードディスク
- ローカルノードパス
Helmを利用したアプリケーションのデプロイ
Helmとは、Kubernetes用のパッケージマネージャのことをいいます。パッケージマネージャは、ソフトウェアバイナリや実行スクリプトなどのパッケージを管理するツールです。パッケージマネージャとパッケージを利用することで、システムに簡単にソフトウェアをインストールできたり、管理がしやすくなります。Rancherでは、カタログという項目からHelmを用いてアプリケーションを簡単にインストールすることが可能になります。Linux系のディストリビューションではRPMやDEBなどのパッケージマネージャが存在しています。Grafanaなどのソフトウェアも簡単にアクセスすることが可能になります。
Kubernetesクラスタのスナップショット・リストア
Rancherは、Kubernetesクラスタのスナップショットを取得することができます。スナップショットは、Kubernetesクラスタの一覧から確認することが可能です。取得したスナップショットは、リストアすることもできます。
ユーザと権限の管理
Rancherのユーザは、グローバルスコープから登録することができます。登録したユーザは、各クラスタやクラスタ配下のプロジェクトのメンバーにすることができます。ユーザは登録されたクラスタやプロジェクトに対して、許可された権限の範囲内での操作が可能になります。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、Rancherを含むKubernetes環境のシステム構築および保守サポートを行っています。また、Rancherの仕組みやインストール方法、ロードバランサの設定などより詳しい詳細な情報をRancher調査報告書に掲載しています。
「情報の一覧」
Rancherは、Kubernetes環境の管理をするためのソフトウェアです。Kubernetesリソースの管理をWEBインターフェースから行うことができます。本書は、Rancherについての調査報告書です。
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