- phpMyFAQ〜OSSのFAQシステム〜
- ここでは、phpMyFAQの機能やメリットについて紹介します。
- phpMyFAQ利用マニュアル
- phpMyFAQのマニュアルは英語表記です。そのため日本人ユーザにとって、難しいものになっています。ここでは、デージーネットが独自に作成した日本語利用マニュアルを紹介します。
phpMyFAQとは、FAQサイトを構築するためのオープンソースソフトウェアです。要件に応じて、FAQシステムの利用者または管理者が「質問」と「回答」を投稿し、蓄積されたFAQを公開することができます。phpMyFAQを導入することで、利用者は疑問や問題を早期解決することができ、顧客満足度の向上に繋がります。また、管理者にとっても、公開範囲の設定やユーザ認証の一元化により、安全かつ効率的に管理をすることが可能となります。ここでは、phpMyFAQの機能やメリットについて紹介します。
FAQとは、 Frequently Asked Questions の略称で、直訳すると「よくある質問」となります。FAQシステムとは、一般的に「質問」と「回答」を集めて検索、表示するためのシステムのことを指します。誰もが持つような疑問を「質問」と「回答」という形で蓄積し公開することで、利用者の利便性向上へと繋げることができます。
また、ヘルプデスクやサポートセンター等では、想定される質問とその回答を予めFAQで公開し利用者が自己解決することで、問い合わせ件数を減らす効果も期待できます。
FAQシステムには、主に、顧客向け、社内向け、オペレータ向けなどがあります。それぞれに以下のようなメリットがあります。
商品やサービスに関する問い合わせ頻度の高いFAQを、企業のwebサイトなどに「よくある質問」として掲載します。顧客の疑問や問題を早期解決することができるため、顧客満足度の向上、および問い合わせ対応の負担を削減することができます。
社内システムや各種社内手続きなどに関する従業員からのFAQを共有することで、社内業務の効率化や属人化防止に役立てることができます。また、従業員が場所や時間を選ばず自己解決できるため、テレワークなどの多様な働き方にも対応することができます。
コールセンターなどのオペレータがマニュアルを参照する際によく利用され、過去に対応したオペレータ業務のナレッジをシステムで共有することができます。オペレータごとの経験や知識の差に左右されることなく、顧客対応の質を平準化することが可能となります。
phpMyFAQとは、FAQサイトを構築するためのオープンソースソフトウェアです。Mozilla Public License Version 2.0の下にオープンソースソフトウェアとして公開されています。phpMyFAQの利用には、バージョン5.5.0以降または7.0 のPHPが必要です。
phpMyFAQでは、「質問」の投稿とそれに対する「回答」を投稿し、管理者が承認することで公開していきます。
利用者が「質問」を投稿し、管理者が「回答」と「承認」を行うことや、 利用者自身が「質問」、「回答」を投稿し、管理者に「承認」してもらうことも可能です。
phpMyFAQでは、FAQサイトの構成やページデザインを柔軟に設定することができますので、要件に応じたFAQサイトを構築することができます。
phpMyFAQには以下のようなメリットがあります。
以下の3パターンでFAQサイトを構築することができます。
利用者によるFAQ質問と回答の投稿、管理者による承認
FAQは、管理者が承認するまで公開されません。
利用者によるFAQ質問の投稿、管理者による回答と承認
管理者は回答と同時に承認〜公開することができます。
管理者によるFAQ質問と回答の投稿〜公開
想定されるFAQ を予め登録して公開することができます。
上記のいずれの構築パターンでも、必ず管理者の承認後に公開されるようになってます。公開するには相応しくない内容は、公開する前に管理者が削除することができます。そのため、安心してFAQサイトを運用することができます。
ゲストユーザ(ユーザ登録されていない利用者)によるアクセスを許可するオープンなFAQシステムや、登録ユーザだけが利用できるクローズなFAQシステムなど、用途に合わせて公開範囲を設定できます。また、管理者はFAQのカテゴリ毎にアクセス制限を設定できます。指定されたグループ・ユーザは、許可されたカテゴリーだけが表示されます。
さらに、ゲストユーザがFAQを登録する際はCAPTCHAを使用するため、自動登録等の不正アクセスを判別することも可能です。(CAPTCHAとは、歪んだり欠けたりした数字・英字を画面に表示して、その値を入力させることで、入力者がコンピュータでないことを確認する仕組みです。)
phpMyFAQでは、FAQをカテゴリに分類して管理します。関連するFAQをカテゴリ毎に整列して表示することができるため、利用者がほしい情報を見つけやすいFAQシステムを構築することができます。
phpMyFAQは、40カ国語を超える言語に対応しています。もちろん日本語にも対応しているので、外国語が苦手な利用者も安心して利用することができます。
LDAPサーバやActiveDirectoryと連携して、ユーザ認証を行うことができます。社内に既にLDAPやActiveDirectoryが存在する場合、phpMyFAQがそれらに接続してユーザ認証を行うことができます。初回の接続時には、ユーザの属性情報(本名、メールアドレス等)を自動的に収集する機能もあります。この機能を使用すれば、phpMyFAQへのユーザ登録の手間を省くことができます。
phpMyFAQでは、ワンクリックでバックアップ・リストアを行うことができます。また、様々な形式(PDF、JSON、XML、XHTML)でのエクスポートも可能です。その他、統計情報のレポート等、管理者にとって便利なツールが充実しています。
phpMyFAQでは、FAQの全文検索を行うことができます。検索機能では、閲覧数の多いFAQや最近投稿されたFAQを表示することもできます。下記の方法で、投稿されているFAQの検索や閲覧を行うことができます。
「FAQの検索」では、検索キーワードの入力やカテゴリを指定してFAQを検索することができます。
phpMyFAQでは、FAQを追加する際にカテゴリを指定します。FAQを登録するカテゴリは事前に追加しておく必要があります。登録されたカテゴリは一覧表示され、さらにカテゴリを選択すると、投稿されているFAQの一覧が表示されます。
phpMyFAQは、ユーザ情報を外部のActiveDirectoryやLDAPサーバに問い合わせることができます。このLDAP認証を使用することで、phpMyFAQにユーザ登録をしなくてもFAQサイトへのログインが可能となります。LDAP認証を使用する場合、初回のログイン時にLDAPサーバからユーザ情報(ID、本名、メールアドレス)の情報を取得して、自動的にphpMyFAQシステムに登録します。
なお、グループ管理はLDAPでは実施することができないため、初回ログイン後にグループへのメンバー登録を実施する必要があります。(グループ追加時に「自動参加」の設定を行っておくと、LDAP認証を使用した初回接続時にグループにメンバー登録されます。)
phpMyFAQの各ページはテンプレートとして提供されています。インストール後は「default」という名前のテンプレートだけが使用できるようになっていますが、テンプレートを作成して、phpMyFAQのページに適用することができます。
デージーネットでは、ナレッジを効率よく伝達するためのFAQサイトをオープンソースソフトウェアを使って実現するため、phpMyFAQの調査・検証を行いました。また、この調査・検証を踏まえ、日本語の利用マニュアルを作成し、ホームページ上で公開しています。ただし最近は、phpMyFAQで多くのバグが報告されています。そのため、利用には注意が必要です。
phpMyFAQは、FAQシステムを構築するためのソフトウェアです。「質問」と「回答」を集めて検索、表示するためのシステムで公開することで、利用者の利便性を向上することができます。本書は、phpMyFAQについて調査した内容をまとめたものです。