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OSSのシステムバックアップツール〜Relax-and-Recover〜

Linuxシステムを構築した時やLinuxシステムの構成を大きく変更した時など、いつでもその状態に戻せるようにするためにシステムバックアップが必要になることがあります。ここでは、オープンソースソフトウェアのシステムバックアップツールであるRelax-and-Recoverについて紹介します。

Relax-and-Recoverとは

Relax-and-Recoverとは、Linuxシステムのバックアップを実装するための管理ツールです。ライセンスは、GNU GENERAL PUBLIC LICENSE Version 3で公開されています。CentOSやRed Hat Enterprise Linuxにも採用されています。システムブートができるレスキューイメージを作成することができ、簡単にLinuxシステムのリカバリを行えます。

最近では、大規模な災害も多く発生していることもあり、事業継続計画（BCP）を検討する企業が増えています。災害などによる被害からの回復措置、あるいは、被害を最小限に抑えるための予防措置であるディザスタリカバリをシステムで行うためにはバックアップが重要です。バックアップは、システムバックアップとデータバックアップがありますが、Relax-and-Recoverは、システムバックアップに適したソフトウェアです。

Relax-and-Recoverの特徴

Relax-and-Recoverには、以下の特徴があります。

レスキューイメージをオンラインで作成できる

Relax-and-Recoverは、Linuxシステムの実行中に、レスキューイメージをオンラインで作成することができます。レスキューイメージとは、システムを起動するためのメディアのイメージで、このメディアからシステムを起動し、リカバリを実行することができます。また、レスキューイメージ作成やシステム回復の操作は、すべてコマンドラインインタフェースで行うことができます。グラフィカルな操作は不要なため、どのような環境でも操作をすることができます。

ファイルシステムのサポート

ext2/ext3/ext4/xfs等、よく利用されるファイルシステムに対応しています。また、reiserfs、xfs、btrfs等の他のファイルシステムも実装されており、数多くのファイルに対応しています。その他にも、LVMやUEFI、DRBDにも対応しています。

リモートのバックアップサーバに保存が可能

レスキューイメージ、リカバリイメージをNFSやSSHでリモートのサーバに保存することができます。バックアップ対象サーバ上に、バックアップを取得する領域がなくても実行できます。

さまざまなバックアップに対応

フルバックアップ、増分バックアップ、差分バックアップを行うことができます。リカバリが必要になったときには、最新のフルバックアップと最新の差分バックアップが自動的に選択されてリストアされます。内部バックアッププログラムとしては、tar、rsyncを選択することができます。

リカバリが簡単

Relax-and-Recoverは、リカバリイメージを簡単に作成することができます。リカバリイメージは、rear mkbackupを実行するだけで作成が可能です。システムリカバリは、リカバリメディアでシステム起動し表示されるメニューでAutomatic Recoverを選択すると実行されます。

デージーネットの取り組み

デージーネットでサーバを構築した場合にお客様のご要望があれば、Linuxシステムの納品時に、Relax-and-Recoverを使用したシステムリカバリイメージを作成することができます。レスキューイメージ（システム起動メディア）としても提供できるので、サーバが故障して入れ替えが必要になった場合でも、簡単に納品時の状態に戻すことができます。Relax-and-Recoverの詳しい内容やインストール方法は、Relax-and-Recover調査報告書に掲載されています。

「情報の一覧」

二要素認証の手法を取り入れたNextcloudの導入事例

Relax-and-Recover調査報告書