リモートワークとは
リモートワークとは、企業の従業員が会社のオフィス以外の場所で情報通信機器を使用して、遠隔で仕事を行う勤務形態のことを指す。ほぼ同意義の言葉では在宅勤務やテレワーク、クラウドソーシングなどがある。リモートワークを導入するメリットとして以下のポイントが想定される。
- 生産性の向上
妨害のない最適な環境を選んで集中して仕事をすることができるため、様々なストレスから解放され仕事のパフォーマンスアップにつながる
- コストの削減
オフィススペースに関わる土地代や備品類の削減、従業員の通勤費用削減が可能となる。
- 通勤時間の減少
通勤時間を考える必要がないため、その時間を仕事や自分のプライベートの時間に充てることができ、業務の効率化につながる
- 地域的ハンデの解消
決まったオフィスへの通勤がなくなるため、国内外問わず、優秀な人材の確保ができる。
そもそもこのリモートワークが世間に注目を浴びるようになった背景として、政府による働き方改革の推進がある。少子高齢化が進み、労働力人口がますます減少していく中でも、50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会の実現を目指し、現在様々な取り組みが行われている。その取り組みの中の一つとして、労働力不足解消のため、働き方の多様化が強く求められ、リモートワークが注目されるようになった。
従来では実現が不可能だったこの新しい働き方は、近年のITテクノロジーの進化によって実現が可能なものとなった。現在ではIT系ベンチャー企業を中心として、導入する企業がどんどん増えている。
リモートワーク導入の課題
実際に企業がリモートワークを導入しようとした時には、いくつかの問題を検討しておく必要がある。
セキュリティ上の懸念
遠隔地からでも業務を効率良く行うためには、ファイルサーバや業務システムなどに組織外から安全にアクセスできる必要がある。そのため、多くの組織がVPN装置などを導入し、インターネット上でも安全に通信できるようにしている。 しかし、通信経路の暗号化だけでは充分ではない。ユーザ名やパスワードが漏洩した時に、自由に組織内の重要な機密情報にアクセスできてしまうという問題があるからである。
コミュニケーション上の懸念
遠隔地にいる社員間のコミュニケーションが希薄になるという懸念もある。電話、メール、Skypeなどで連絡を取り合うこともできるが、いずれも気軽なコミュニケーションが難しく、コミュニケーションが不足しがちである。コミュニケーションが不足すると、社員が孤立してしまう。周囲に気軽に相談できなかったりすることで、業務の生産性が低下するかもしれない。そのため、コミュニケーションをより気軽に行えるようにする対策と、周囲に相談しなくても自立して業務を行えるようにする工夫が必要となる。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、リモートワークで懸念される問題に対応するため、OSSを使ったソリューションを提案している。
証明書認証
VPN接続を許可する端末にクライアント証明書を導入することで、利用する端末を確実に制限できる。ただし、グローバルサインなどが発行する有償のクライアント証明書を利用すると、非常にコストがかかる。プライベートな認証局を作って、プライベート証明書を利用することもできるが、証明書の管理には非常に手間がかかる。そこで、デージーネットではOSSのプライベート認証局であるOpenXPKIの活用を提案している。
ワンタイムパスワード
端末ではなくユーザを限定したい場合には、ワンタイムパスワードが広く利用されている。ワンタイムパスワードでは、6~8文字の番号を生成するトークンを利用するのが一般的である。しかし、製品のワンタイムパスワードのソリューションを導入しようとすると、トークンにかかるコストが問題になることが多い。そこで、デージーネットではOSSを使ったワンタイムパスワードの仕組みであるGoogle Authenticatorを提案している。Google Authenticatorのトークンは、スマートフォンのアプリとして無償で公開されていて、安心して利用することができる。
全文検索システム
遠隔地で孤立しがちな社員にとって、一番の問題になるのは情報の入手である。オフィスにいるときには周囲の社員に聞けば解決ができた。しかし、相手の状態が見えにくいリモートワークでは、相談がしにくくなる。そのため、自律的に情報を探すことができるように支援する仕組みとして提案しているのが全文検索システムである。全文検索システムを導入すると、社内の文書をGoogleで検索するように、簡単かつ高速に検索が出来るようになる。しかし、製品のソフトウェアでは、文書の容量や利用者の数で課金されるため、導入に躊躇することが多い。そこで、デージーネットでは、OSSの全文検索システムであるFessを提案している。
ビジネスチャット
遠隔地にいる社員間のコミュニケーションを、より手軽なものにするために最近注目されているのがビジネスチャットである。SlackやChat.Worksのようなインターネット上のサービスを利用することもできるが、利用者数が多くなるとコストが問題になることが多い。また、セキュリティの懸念もある。そこで、デージーネットではOSSのビジネスチャットの仕組みであるRocket.Chatを提案している。
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