Dynamic DNSとは
Dynamic DNSとは、IPアドレスが動的に変わるホストの情報をDNSで扱うための仕組みである。DNSサーバに対して、特定のリソースレコードの追加、削除などを依頼することで、動的に応答を変更できる。
Dynamic DNSの用途
Dynamic DNSは、DHCPによるアドレス割り当てと連動して、ホスト名とIPアドレスを登録する用途で使われることが一般的である。また、インターネット接続で固定IPアドレスの割り当てが受けられない場合に、割り当てられたアドレスをDNSサーバに登録する用途でも使われる。このような用途のために、インターネット上には、いくつかのDynamic DNSサービスを行っているサイトがある。
多くは無料で使うことができる。最近では、IaaSなどのクラウド環境で、仮想サーバのアドレスが起動毎に変更になるような場合がある。このような場合にも、Dynamic DNSを使えば、ホスト名とIPアドレスの対応を管理することができる。
Dynamic DNSの応用例
デージーネットでは、Dynamic DNSを利用してサービスの冗長化を行う場合がある。ロードバランサーやクラスタソフトウェアを必要とせず、簡単なスクリプトとDNSサーバの設定だけで行うことができるため、非常に安価な冗長化方式である。
この場合、サーバ間でサービスの稼働状態を監視し、サービスが停止した場合には待機系のサーバのIPアドレスを登録することで、サーバを切り替えることができる。
Dynamic DNS対応ソフトウェアや製品
ISC DHCPは、Dynamic DNSに対応している。また、多くのインターネット接続用ルータでDynamic DNSの対応が行われている。BINDには、Dynamic DNSに対応した簡易クライアント(nsupdate)が付属している。これを利用することで、様々な用途で活用することができる。
Dynamic DNSに対応したDNSサーバ
Dynamic DNSに対応したDNSサーバとしては、BINDがもっともよく使われている。また、PowerDNSやknotDNSもDynamic DNSに対応している。高速なDNSサーバとして知られているNSDは、Dynamic DNSに対応していない。
Dynamic DNSサーバのセキュリティ
DNSサーバのDynamic DNS機能を有効にする場合には、セキュリティに十分に気をつけるべきである。
- アクセス制御
一般に公開するような用途でなければ、Dynamic DNSでデータを更新することができる通信相手は、限定すべきである。
- 電子署名の利用
Dynamic DNSはUDPで通信が行われるため、送信元を偽装することが比較的容易である。そのため、Dynamic DNSではTSIGを使った署名をサポートしている。
インターネットなどの信頼できないネットワークを介してDynamic DNSを行う場合には、この機能を利用することが推奨される。
【カテゴリ】:DNS  ネットワーク  
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