児童ポルノブロッキングとは
児童ポルノブロッキングとは、児童ポルノによる被害を最小限に止めるため、児童ポルノを配信しているサイトへのアクセスを防止する仕組みである。悪質なサイトの情報をISPに配布し、そのサイトのDNS情報を遮断することでアクセスを防ぐ。ICSA(インターネットコンテンツセーフティ協会)が提供する「児童ポルノ掲載アドレスリスト」に指定されたサイトを対象にしている。
ICSA設立の経緯
児童ポルノとは、18歳未満の人の性的な様子を写した写真や画像データである。インターネットの普及につれ、被害児童数が増加し、インターネット上に画像が蔓延し始めたことをきっかけに対策が検討されるようになった。
2008年、「インターネット上での児童ポルノの流通に関する問題とその対策について」という報告書が警察庁から出され、問題が提起された。2009年には、児童ポルノ流通防止協会が設置されている。2010年には、政府が児童ポルノ排除総合対策を決定した。
このように政府主導で議論が進んできたが、インターネット上の表現の自由や通信の秘匿性を維持しながら対策を行うべきと考える民間事業者が中心となり、ICSAが設立された。
ICSAは、日本国内のインターネット関連サービス事業者18社が発起人となって設立され、86の会社や団体が会員となっている(2016年4月1日現在)。
インターネット・ホットラインセンター
インターネット・ホットラインセンターは、インターネット上の違法・有害情報の通報受付として2006年に運用を開始している。日本国内のインターネット上の違法・有害情報の通報を受け付けている。通報された情報は、警察庁に情報提供されるとともに、サイト管理者等に送信防止措置を依頼する等の処置を行っている。
児童ポルノブロッキングの仕組み
ICSAは、児童ポルノを掲載しているサイトの情報をアドレスリストとして管理している。
児童ポルノのサイトの情報は、警察やインターネット・ホットラインセンターから提供される。その情報について調査を行い、児童ポルノが存在する場合には医師や弁護士による判定を行う。そして児童ポルノであることが確定すると、アドレスリストに情報を追加する。
アドレスリストは、ISP、検索事業者、フィルタリング事業者などに配布され、各組織で対策が行われる。
DNSブロッキング
実際に児童ポルノサイトへのアクセスを防ぐためには、DNSブロッキングと呼ばれる方法が使われている。DNSブロッキングでは、利用者がDNSキャッシュサーバに名前解決を依頼した時に、児童ポルノサイトであるかどうかをチェックする。児童ポルノサイトであることが分かると、本来のIPアドレスとは違うIPアドレスを意図的に返すことで、実質的にサイトへの接続ができなくなる。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、児童ポルノブロッキングの導入に対して、積極的な貢献をしている。児童ポルノブロッキングの対策を行おうとするISPなどに対して、unboundやBINDを使って児童ポルノブロックを行う仕組みを構築している。
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