チームの心理的安全性を高めよう
システム管理のつぼ(2019年5月号)
ソリューション開発部 相羽 瑛仁
近年、わからないこと、失敗したことに怯えることなく、オープンな状態で仕事を進められる雰囲気がある組織のことを、「心理的安全性の高いチーム」と表現することがあるようです。Googleが2012年から長期的に取り組んでいる労働改革プロジェクト「Project Aristotle」では、チームの心理的安全性を高めることで、生産性の向上や離職率の低下に影響を及ぼしていると発表しています。
システム管理を行うチームの心理的安全性を高めることにより、以下の効果を期待できます。
- どのメンバーが対応しても安定した品質のシステム管理を行うことができる
- 運用業務での失敗経験を失敗のまま放置するのではなく、そこでの学びを次に活かし、システム管理の品質を向上することができる
デージーネットでは、「心理的安全性」という言葉自体は意識的に使っていませんが、会社の制度や環境として、以下のようなことを行いチームの心理的安全性を高めています。
- 質問をする/質問を聞く環境をつくる
質問をする/質問を聞く環境により、タイムリーな問題解決や誤った判断を減らすことができ、安定した品質のシステム管理を行うことができます。デージーネットでは、部署間でも質問する/質問を聞く環境があります
例えば、技術的な疑問点を他部署のSEに相談することで、一人で考えるよりもタイムリーに問題を解決することができた、ということが日常的に行われています。また、RocketChatというチャットサービスを提供するOSSの導入により、社員同士のコミュニケーションが活性化し、質問をする機会が増えたことも質問をする/質問を聞く環境づくりに役立っています。
- チームで振り返り、学ぶ機会をつくる
失敗事例をチームで共有し、改善策を練ることで、システム管理の品質を向上することができます。デージーネットでは、リフレクション会というプロジェクトの取組みを振り返る機会を設けています。リフレクション会では、プロジェクトの成果、課題、改善策をチームで共有し、次のプロジェクトに活かすようにしています。振り返りのポイントとしては、「失敗を責めない」、「価値観やアイデンティティを批評するのではなく、行動に着目して改善策を共に考える」ことが大切です。
新年度がスタートし、メンバーの入れ替えが多くなるシーズンです。この時期を機会に、チームの心理的安全性を高める取り組みを行ってみてはいかがでしょうか。