Rocket.ChatやJitsiを利用したビジネスチャットシステムの導入事例
ソリューション開発部 加茂 智之
今回は、金融系のシステム構築や運用を行っている会社様のビジネスチャットシステム導入事例です。
海外のオフショア会社の開発者達が普段メールでやり取りする風習がないため、コミュニケーションが取りにくく業務に支障がでている、そして文字でのチャットだけではなく音声通話やデスクトップ画面の共有も行いたいとのことで、チャットシステムの導入を検討していました。
- セキュリティ上、社内にシステムを構築したい
- AWS(Amazon Web Services)を利用したい
- アカウントはActive Directoryで一括管理したい
- 各ユーザの参加チャンネルは部署管理者が管理したい
とのご要望があり、弊社はオンプレミスで構築でき、さらにActive Directoryで一括管理できるオープンソースソフトウェアのRocket.Chatをご紹介いたしました。さらにRocket.Chatにビデオ会議システムのJitsiを連携させ音声通話や画面共有も行えるようなシステムを提案しました。
デージーネットが、導入にあたり工夫したポイントは以下の通りです。
- サーバを複数台構成とし、ロードバランサ配下に置くことを提案
ご依頼段階では、約300~400名が使用できるようにしたいとの要望でしたが、ゆくゆくは他部署にも展開していきたいとのことでした。そのため、多数のユーザで使用できるよう、サーバを複数台構成としロードバランサ配下に設置しました。さらに、サーバで必要なディスク容量を見積もるため、検証環境でサーバを構築し多数の発言やファイルアップロードを実際に行い、使用されるディスク容量の計算も行いました。
- Active Directoryとの連携のための設定方法の変更
Active Directory内の属性の使用方法が通常とは異なっており、それにあわせてRocket.Chat側の設定変更を行いました。AWS上のお客様環境をデージーネット環境から使用することができなかったため、デージーネットのAWS環境でサーバを構築し、AMI(Amazon Machine Image)としてアップロードしてお客様環境にデプロイを行いました。
※AMI(Amazon Machine Image)とは、Amazon EC2で用いられるOSのディスクイメージ
そして、Rocket.Chatの柔軟な権限設定機能を利用して、各ユーザの参加チャンネルは部署管理者が管理できるように設定しました。
導入の結果、オフショア会社との連携がスムーズに行えるようになったとともに、音声通話での打ち合わせやその際に画面共有を行えることでより正確なやりとりができるようになりました。今回AWSを利用しましたが、社内システムにサーバを構築したため機密情報も安心してやり取りをおこなうことができます。技術部門で導入したチャットシステムでしたが、使い勝手もよく利用率も高かったため、他部署でのコミュニケーションツールとしても利用していきたいとのことでした。
現在、リモートワークが普及し、社内・社外を問わずコミュニケーションを取るためのツールとしてチャットシステムを導入する企業が増えてきています。今後ますます導入が期待されます。今回導入したRocket.Chatについての詳しい情報は下記ページをご確認ください。さらにRocket.Chatのマニュアルについても掲載しています。
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