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4. 使い方

postLDAPadminの利用方法を次の順に解説します。

  • 基本的な機能
  • メールのユーザ管理をすべてLDAPだけで行うことができます。
  • postLDAPadminのWebインタフェースの画面構成

4.1. 基本的な機能

postLDAPadminには次のような機能があります。

  • 管理者用インタフェース
    • ユーザ管理機能
      • 仮想ユーザの追加
      • 仮想ユーザの検索
      • 仮想ユーザの編集
      • 仮想ユーザの削除
      • 仮想ユーザの一括登録
      • 仮想ユーザの一括編集
      • 仮想ユーザの一括削除
    • メーリングリスト管理機能
      • メーリングリストの追加
      • メーリングリストの削除
      • メーリングリストに所属するメールアドレスの追加
      • メーリングリストに所属するメールアドレスの削除
    • postLDAPadmin管理者のパスワード管理
  • ユーザ用インタフェース
    • 仮想ユーザのユーザパスワード、メール転送アドレス管理

4.2. postLDAPadminのWebインタフェースの画面構成

postLDAPadminのWebインタフェースの画面構成は以下の図のようになっています。

postLDAPadminの画面構成

図:postLDAPadminの画面構成

4.2.1. postLDAPadmin管理者用インタフェース

4.2.1.1. 管理者ログイン画面

管理者ログイン画面

図:管理者ログイン画面

  • ログイン
    • 次の項目を指定し、[ログイン]ボタンをクリックしてください。
      • ユーザ名
      • パスワード
        • ユーザ名とパスワードには、web.confで設定した「AdminName」と「AdminPasswd」の項目で設定した値を指定します。

4.2.1.2. ユーザアカウント管理画面

ユーザアカウント管理画面

図:ユーザアカウント管理画面

仮想ユーザを検索・編集・削除するには、[ユーザアカウント表示]ボタン/リンクをクリックし、ユーザアカウント検索画面に移動します。
仮想ユーザを追加するには、[ユーザアカウント登録]ボタン/リンクをクリックし、ユーザアカウント登録画面に移動します。
仮想ユーザの一括登録・編集・削除するには、[CSV一括処理]ボタン/リンクをクリックし、CSV一括処理画面に移動します。

4.2.1.3. ユーザアカウント検索画面

ユーザアカウント検索画面

図:ユーザアカウント検索画面

  • 仮想ユーザの検索
    • 次の項目を指定し、[検索]ボタンをクリックします。
      • 検索する文字列(ユーザ名)
      • 検索条件(を含む/と一致する)
        • ユーザ名に何も入力しないで検索を行うと、登録されている仮想ユーザすべてを表示します。
        • 検索結果として、次の項目が表示されます。
      • ユーザ名
      • メールエイリアス
      • メール転送アドレス
      • メール容量
      • [編集]リンク
        • 仮想ユーザの編集を行う画面に移動します。
  • 仮想ユーザの検索結果ダウンロード
    • 次の項目を指定し、[CSVダウンロード]ボタンをクリックします。
      • 検索する文字列(ユーザ名)
      • 検索条件(を含む/と一致する)

ユーザ名に何も入力しないでCSVダウンロードを行うと、登録されている仮想ユーザの情報をすべてダウンロードファイルに表示します。

検索結果として、以下の項目がCSV形式のファイルでダウンロードされます。 ダウンロードされるファイルの名前は「userdata_(Webサーバで設定した環境変数DOMAINの値).csv」です。

username,quotasize,mailalias,mailforwardaddr,save
各項目の説明
項目 説明
username ユーザ名
quotasize メールボックス容量
mailalias メールエイリアス
mailforwardaddr メール転送アドレス
save サーバにメールを残す(0)/残さない(1)

値が設定されていない項目は空欄となります。

ユーザアカウント編集画面

図:ユーザアカウント編集画面

  • 仮想ユーザの編集
    • 次の編集する項目を入力し、[更新]ボタンをクリックします。
      • ユーザ名
      • パスワード/パスワード(確認)
      • メールボックス容量
      • メールエイリアス
      • メール転送アドレス
      • メール転送アドレスを指定した場合は、サーバにメールを残すか残さないかを選択してください。
  • 仮想ユーザの削除
    • [アカウント削除]ボタンをクリックします。

4.2.1.4. ユーザアカウント追加画面

ユーザアカウント追加画面

図:ユーザアカウント追加画面

  • 仮想ユーザの追加
    • 次の項目を入力し、[登録]ボタンをクリックします。
      • ユーザ名
      • パスワード/パスワード(確認)
      • メールボックス容量※
      • メールエイリアス※
      • メール転送アドレス※
※ 必須項目ではありません。
メール転送アドレスを指定した場合は、サーバにメールを残すか残さないかを選択します。

4.2.1.5. CSV一括登録画面

CSV一括登録画面

図:CSV一括登録画面

  • 仮想ユーザの一括登録・編集
    • 動作タイプに登録を指定します。 以下の形式のCSVファイルを作成し、アップロードファイルに指定します。
username,passwd,quotasize,mailalias,mailforwardaddr,save
各項目の説明
項目 説明 必須
username ユーザ名
passwd パスワード
quotasize メールボックス容量  
mailalias メールエイリアス  
mailforwardaddr メール転送アドレス  
save サーバにメールを残す(0)/残さない(1) △※

※ メール転送アドレスが指定されている場合必須項目です。

CSV一括登録ファイルの例
add01,passwd,100,alias01,fw01@test.designet.jp,0
add02,passwd,,,,
          :

オプションを選択すると以下の動作を行います。

  • 『既存のデータを上書き』を選択
    • 指定された仮想ユーザが既に登録されている場合、仮想ユーザ情報の編集を行います。
  • 『エラーの場合も処理を継続』を選択
    • エラーが発生した場合、処理を終了せず次の行の処理を行います。

LDAPへの追加・変更を行わずファイルの形式チェックのみを行う場合は[ファイルチェック開始]ボタンをクリックします。
LDAPへの追加・編集処理を行う場合は[更新]ボタンをクリックします。
[ファイルチェック開始]ボタン、[更新]ボタンを押すと、別ウィンドウに処理結果が表示されます。

  • 仮想ユーザの一括削除
    • 動作タイプに削除を指定し、一括削除するユーザ名を記載したファイルをアップロードファイルに指定します。
CSV一括削除ファイルの例
del01
del02
  :

オプションを選択すると以下の動作を行います。

  • 『既存のデータを上書き』を選択
    • 削除の場合、このオプションは無視されます。
  • 『エラーの場合も処理を継続』を選択
    • エラーが発生した場合、処理を終了せず次の行の処理を行います。

LDAPへの削除を行わずファイルの形式チェックのみを行う場合は[ファイルチェック開始]ボタンをクリックします。
LDAPへの削除処理を行う場合は[更新]ボタンをクリックします。
[ファイルチェック開始]ボタン、[更新]ボタンを押すと、別ウィンドウに処理結果が表示されます。

Note

アップロードファイルに指定されるファイルのサイズがphp.iniのupload_max_filesizeの設定値を超えるとファイルをアップロードすることができません。この場合、upload_max_filesizeの設定値を変更してください。

CSVファイルの処理時間がphp.iniのmax_execution_timeの設定値を超えると、 PHPの処理がタイムアウトします。この場合、max_execution_timeの設定値を変更してください。


4.2.1.6. メーリングリスト管理画面

メーリングリスト管理画面

図:メーリングリスト管理画面

メーリングリストを編集するために、[メーリングリスト編集]ボタン/リンクをクリックし、メーリングリスト編集画面に移動します。

4.2.1.7. メーリングリスト編集画面

メーリングリスト編集画面

図:メーリングリスト編集画面

画面左側のテキストエリアに、登録されているメーリングリストアドレスの一覧が表示されます。

  • メーリングリストに所属するメールアドレスの追加・削除
    • メーリングリストアドレス一覧から削除するメーリングリストアドレスを選択します。
    • [メールアドレスの追加・修正]ボタンをクリックし、メーリングリスト修正画面に移動します。
  • メーリングリストの削除
    • メーリングリストアドレス一覧から削除するメーリングリストアドレスを選択し、[選択したメーリングリストを削除]ボタンをクリックします。
  • メーリングリストの追加
    • 画面下部のメーリングリストアドレス入力欄に追加するメーリングリストアドレスを入力し、[新規追加]ボタンをクリックします。
メールアドレス管理画面

図:メールアドレス管理画面

画面左側のテキストエリアに、メーリングリストに所属するメールアドレスの一覧が表示されます。

  • メールアドレスの削除
    • メールアドレス一覧から削除するメールアドレスを選択し、[選択したメールアドレスを削除]ボタンをクリックします。
  • メールアドレスの追加
    • 画面中央のメールアドレス入力欄に追加するメールアドレスを入力し、[追加]ボタンをクリックします。
  • メールアドレスの一括追加
    • メールアドレスの一括追加は、次のように行います。
      • [参照]ボタンをクリックし、一括追加するメールアドレスを記述したファイルをアップロードします。
      • [一括追加]ボタンをクリックします。

一括追加で指定するファイルには、次の例のように一行に1つのメールアドレスを記述してください。

一括追加ファイルの例
add01@test.designet.jp
add02@test.designet.jp
  :

4.2.1.8. 管理者アカウント管理画面

管理者アカウント管理画面
  • 管理者アカウント管理
    • 新しい管理者パスワードを入力し、[更新]ボタンをクリックします。

4.2.2. ユーザ用インタフェース

4.2.2.1. ユーザログイン画面

ユーザログイン画面

図:ユーザログイン画面

  • ログイン
    • ユーザ名、パスワードを入力し、[ログイン]ボタンをクリックします。

4.2.2.2. ユーザ編集画面

ユーザ編集画面

図:ユーザ編集画面

  • 仮想ユーザの編集
    • 次の編集する項目を入力し、[更新]ボタンをクリックします。
      • パスワード/パスワード(確認)
      • メール転送アドレス
        • メール転送アドレスを編集した場合は、サーバにメールを残すか残さないかを選択します。

4.3. メール転送詳細設定の利用

4.3.1. メール転送詳細設定で実現出切る事

メール転送詳細設定では、送信者や件名、宛先に含まれるキーワードと条件によって、それぞれ設定した転送先にメールを振り分ける事が可能になります。

4.3.2. メール転送詳細設定への切り替え

web.confのForwardConfを1に設定すると、メール転送詳細設定機能がONに切り替わります。
設定例は 設定詳細(web.conf) を参照してください。

user_tab.confを以下のように設定すると、ユーザ編集画面にメール転送詳細設定機能へのリンクタブが表示されます。
[l]postldapadmin/user:ユーザアカウント編集
postldapadmin/forward:メール転送設定

4.3.3. 必要な動作環境

dovecot-sieveが動作する環境が必要です。
設定例は dovecot-sieveの設定例 を参照してください。
httpdプロセスがapacheユーザで動作している場合、以下のようにsudoの設定を追加する必要があります。
[l]Defaults:apache !requiretty
apache ALL=(ALL) NOPASSWD: /usr/local/postldapadmin/bin/make_sieve

4.3.4. メール転送詳細設定利用時の画面構成図

postLDAPadminのメール転送詳細設定利用時の画面構成は図のようになっています。

postLDAPadminのメール転送詳細設定利用時画面構成

図:postLDAPadminのメール転送詳細設定利用時画面構成

4.3.5. 管理側のメール転送詳細設定

ユーザアカウント検索画面(転送設定ON時)

図:ユーザアカウント検索画面(転送設定ON時)

  • 仮想ユーザの検索
    • ユーザ名に何も入力しないで検索を行うと、登録されている仮想ユーザすべてを表示します。
    • 検索結果として、次の項目が表示されます。
      • [転送設定]リンク※
        • 仮想ユーザのメール転送設定を行う画面に移動します。
  • 仮想ユーザの検索結果ダウンロード
    • 次の項目を指定し、[CSVダウンロード]ボタンをクリックします。
      • 検索する文字列(ユーザ名)
      • 検索条件(を含む/と一致する)
      • ユーザ名に何も入力しないでCSVダウンロードを行うと、登録されている仮想ユーザの情報をすべてダウンロードファイルに表示します。
      • 検索結果として、以下の項目がCSV形式のファイルでダウンロードされます。 ダウンロードされるファイルの名前は「userdata_(Webサーバで設定した環境変数DOMAINの値).csv」です。
username,quotasize,mailalias,mailforwardaddr,save,mailfilterorder※,mailfilterarticle※
各項目の説明
項目 説明
username ユーザ名
quotasize メールボックス容量
mailalias メールエイリアス
mailforwardaddr メール転送アドレス
save サーバにメールを残す/残さない
mailfilterorder メールフィルタ順序、on/off※
mailfilterarticle メールフィルタ設定内容※

※ web.confでForwardConfがon(=1)が設定されている場合に利用できる項目 となります。 値が設定されていない項目は空欄となります。

ユーザアカウント編集画面(転送設定ON時)

図:ユーザアカウント編集画面(転送設定ON時)

  • 仮想ユーザの編集

メール転送アドレス入力欄が非表示になります。

ユーザメール転送設定画面

図:ユーザメール転送設定画面

  • ユーザメール転送設定の編集
    • 次の編集する項目を入力し、[更新]ボタンをクリックします。
      • 全て転送
      • 詳細設定
      • 送信者チェックボックス
      • 送信者入力欄
      • 送信者一致処理/〜と一致する,〜を含む,〜を含まない,〜が空である
      • 件名チェックボックス
      • 件名入力欄
      • 件名一致処理/〜と一致する,〜を含む,〜を含まない,〜が空である
      • 宛先チェックボックス
      • 宛先入力欄
      • 宛先一致処理/〜と一致する,〜を含む,〜を含まない,〜が空である
      • メール転送先アドレス入力欄
      • サーバにメールを/残す,残さない
  • ユーザメール転送設定の削除
    • [削除]ボタンをクリックすると入力値が削除されます。削除の反映は更新ボタンのクリックで実行されます。

4.3.5.1. ユーザアカウント追加画面

ユーザアカウント追加画面(転送設定ON時)

図:ユーザアカウント追加画面(転送設定ON時)

  • 仮想ユーザの追加
    • メール転送アドレス入力欄が非表示になります。

4.3.5.2. CSV一括登録画面

CSV一括登録画面

図:CSV一括登録画面

  • 仮想ユーザの一括登録・編集
    • 動作タイプに登録を指定します。 以下の形式のCSVファイルを作成し、アップロードファイルに指定します。
username,quotasize,mailalias,mailforwardaddr,save,mailfilterorder※2,mailfilterarticle※2
各項目の説明
項目 説明 必須
username ユーザ名
passwd パスワード
quotasize メールボックス容量  
mailalias メールエイリアス  
mailforwardaddr メール転送アドレス ※1
save サーバにメールを残す(0)/残さない(1) ※1
mailfilterorder フィルタ順序、on/off ※2
mailfilterarticle フィルタ設定値 ※2
※1 転送設定がONの時は入力されていても登録されない項目です。
※2 転送設定がONの時に利用できる項目です。

CSV一括登録ファイルの例
add01,passwd,100,alias01,fw01@test.designet.jp,0,,,
add02,passwd,,,,,,,
add03,passwd,100,alias03,,,+1:+2:-3,MTpGMTY6aG9nZUBleGFtcGxlLmNvbWYxczB0MEEzMTpv
bm91ZV9mb3J3YXJkMDFAdGVzdC5leGFtcGxlLmpwZDA=:MjpmMFM0OmhvZ2VzMXQwQTE3OmhvdXNlQGV
4YW1wbGUuY29tZDA=:MzpmMHMwdDBBMDpkMA==
          :

オプションを選択すると以下の動作を行います。

  • 『既存のデータを上書き』を選択
    • 指定された仮想ユーザが既に登録されている場合、仮想ユーザ情報の編集を 行います。
  • 『エラーの場合も処理を継続』を選択
    • エラーが発生した場合、処理を終了せず次の行の処理を行います。

LDAPへの追加・変更を行わずファイルの形式チェックのみを行う場合は[ファイルチェック開始]ボタンをクリックします。
LDAPへの追加・編集処理を行う場合は[更新]ボタンをクリックします。
[ファイルチェック開始]ボタン、[更新]ボタンを押すと、別ウィンドウに処理結果が表示されます。

  • 仮想ユーザの一括削除
    • 動作タイプに削除を指定し、一括削除するユーザ名を記載したファイルをアップロードファイルに指定します。
CSV一括削除ファイルの例
del01
del02
  :

オプションを選択すると以下の動作を行います。

  • 『既存のデータを上書き』を選択
    • 削除の場合、このオプションは無視されます。
  • 『エラーの場合も処理を継続』を選択
    • エラーが発生した場合、処理を終了せず次の行の処理を行います。

LDAPへの削除を行わずファイルの形式チェックのみを行う場合は[ファイルチェック開始]ボタンをクリックします。
LDAPへの削除処理を行う場合は[更新]ボタンをクリックします。
[ファイルチェック開始]ボタン、[更新]ボタンを押すと、別ウィンドウに処理結果が表示されます。

Note

アップロードファイルに指定されるファイルのサイズがphp.iniのupload_max_filesizeの設定値を超えるとファイルをアップロードすることができません。この場合、upload_max_filesizeの設定値を変更してください。

CSVファイルの処理時間がphp.iniのmax_execution_timeの設定値を超 えると、PHPの処理がタイムアウトします。この場合、max_execution_timeの設定値を変更してください

4.3.6. ユーザ側のメール転送詳細設定

4.3.6.1. ユーザ編集画面

ユーザ編集画面(転送設定ON時)

図:ユーザ編集画面(転送設定ON時)

  • 仮想ユーザの編集
    • メール転送アドレス入力欄が非表示になります。

4.3.6.2. ユーザメール転送設定画面

ユーザメール転送設定画面

図:ユーザメール転送設定画面

  • ユーザメール転送設定の編集
    • 次の編集する項目を入力し、[更新]ボタンをクリックします。
      • 全て転送
      • 詳細設定
      • 送信者チェックボックス
      • 送信者入力欄
      • 送信者一致処理/〜と一致する,〜を含む,〜を含まない,〜が空である
      • 件名チェックボックス
      • 件名入力欄
      • 件名一致処理/〜と一致する,〜を含む,〜を含まない,〜が空である
      • 宛先チェックボックス
      • 宛先入力欄
      • 宛先一致処理/〜と一致する,〜を含む,〜を含まない,〜が空である
      • メール転送先アドレス入力欄
      • サーバにメールを/残す,残さない
  • ユーザメール転送設定の削除
    • [削除]ボタンをクリックすると入力値が削除されます。削除の反映は更新ボタンのクリックで実行されます。
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