4.1. Graylogの認証プロバイダ
Graylogで、利用できる認証プロバイダは LDAP/ActiveDirectory
のみです。
Graylogの認証プロバイダ画面には、 System
メニューの Authentication
から移動できます。
認証プロバイダを登録し有効化することで、連携することができます。
4.2. Graylogのユーザ
Graylogのユーザの管理画面には、 System
メニューの User and Teams
から移動できます。
Grayogのユーザアカウントは、ユーザ名、メールアドレス、氏名、パスワードなど、一般的に設定する項目があります。
これらに加えて、セッションのタイムアウト時間、ロール、タイムゾーンを設定することができます。
4.2.1. セッション
ユーザがログインすると、そのユーザが利用しているブラウザごとにセッションが作成されます。
このセッションは、セキュリティ上の理由から、一定期間使用しない場合に終了します。
この終了までの期間が、 Timeout
の期間です。この期間が過ぎるとユーザは自動的にログアウトします。
4.2.2. タイムゾーン
Graylogは、内部的にUTCのタイムゾーンで時間情報を保存します。そのためGraylogを使用するユーザの地域に合わせたタイムゾーンで表示するように設定を変更してください。
4.2.3. ロール
Graylogのユーザには、少なくとも1つのロールが必要です。
デフォルトでは、Graylogユーザに基本的なアクセス許可を付与するための Reader
というロールが適用されます。
4.3. Graylogのロール
Graylogのロールでは、ユーザが実行できる操作を制御することができます。
ただし、Streamやダッシュボードなど、どのエンティティで実行できるかの制御はできません。誰が何にアクセスできるかを設定するには、共有機能と組み合わせて設定する必要があります。
ここでは、Graylogのロール設定について解説します。
Graylogのロール画面には、 System
メニューの Roles
から移動できます。
Graylogロールは、すでに登録されているものを使用します。
WEB画面から新しくロールを作成することはできません。
利用できるロールは以下の通りです。
- Admin:管理者向けのすべての権限を付与します
- Alerts Manager:イベント定義とイベント通知の読み取りと書き込みを許可します
- Dashboad Creator:ダッシュボードの作成を許可します
- Event Definition Creator:イベント定義の作成を許可します
- Event Notification Creator:イベント通知の作成を許可します
- Pipelines Manager:処理パイプラインの完全な制御を許可します
- Reader:すべてのGraylogユーザーに対する基本的な権限を付与します
- Sidecar System(Internal):Sidecarノードの登録と構成情報の取得に必要な権限を付与します
- User Inspector:すべてのユーザーアカウントの一覧表示を許可します
- Views Manager:すべてのビューや拡張検索の読み取りと書き込みを許可します
Graylogのロールをユーザに適用するには二つの方法があります。
- ロールの編集画面から適用
- ユーザの編集画面から適用
ここでは、testuserにダッシュボードの作成権限を付与する方法を例に解説します。
4.3.1. ロールの編集画面から適用
ロールの編集画面から適用するユーザを選択する場合は、 System
メニューの Roles
をクリックし、ロールの一覧画面を表示します。
ロール一覧から、該当のロールを選択します。
ここでは Dashboad Creator
を選択します。
ロールの詳細画面にある Edit Role
をクリックします。
ロールの編集画面に切り替わりますので、Usersの項目で対象のユーザを設定します。
Assign Usersのプルダウンメニューから適用するユーザを選択します。
ユーザ選択後、 Assign User
をクリックすることで、ロールにユーザが適用されます。
これにより、testuserはダッシュボードの作成を行うことができるようになります。
Note
ダッシュボードを作成するためには、作成に必要な情報を共有する必要があります。
共有機能については、 Graylogの共有機能 を参照してください。
4.3.2. ユーザの編集画面から適用
ユーザの編集画面から適用するロールを選択する場合は、 System
メニューの Users and Teams
をクリックし、ユーザの一覧画面を表示します。
ユーザ一覧から、該当のユーザを選択します。
ここでは testuser
を選択します。
ユーザの詳細画面が表示されます。
Edit User
をクリックします。
ユーザの編集画面に切り替わりますので、Rolesの項目で対象のロールを設定します。
Assign Rolesのプルダウンメニューから適用するロールを選択します。
ユーザ選択後、 Assign Role
をクリックすることで、ユーザがロール適用されます。
Note
ダッシュボードを作成するためには、作成に必要な情報を共有する必要があります。
共有機能については、 Graylogの共有機能 を参照してください。
4.4. Graylogの共有機能
ユーザに権限を付与するには、 Graylogのロール の設定を行いますが、ロールだけでは、Streamやダッシュボードなど、どのエンティティで実行できるかの制御はできません。
そのため、 ロールの編集画面から適用 のようにダッシュボードの作成権限をユーザに付与しただけでは、Streamへのアクセス権がないため、以下のように作成のための情報を得ることができません。
そこで必要となるのが共有機能です。
共有機能を使用することで、誰が何にアクセスできるかを設定することができます。
共有機能を利用することで、エンティティごとにユーザやチームに付与するアクセス権を管理することができます。
ここでは、 httpd_access_log_stream
を共有する方法を例に解説します。
4.4.1. Streamの共有
Streamを共有するには、 Streams
メニューをクリックします。
共有したいStreamの右側にある Share
をクリックします。
共有設定画面が表示されます。
設定する項目は以下の通りです。
- Add collaborator : 共有するユーザまたはチームを選択します。また、以下のアクセスレベルのいずれかを選択します。
- Viewer : 読み込み専用
- Manager : 読み書き編集(削除)が可能
- Owner : Managerの権限に加え、エンティティの追加共有が可能
以下は、testuserをViewerとして追加する例です。
共有するユーザまたはチームを追加後、 Add Collaborator
をクリックし、 Update sharing
で反映します。
これにより、testuserは httpd_access_log_stream
の情報を使ってダッシュボードの作成ができるようになります。
ダッシュボードの作成については 複数のグラフを管理するには(Dashboardの設定) を参照してください。