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Mailman3日本語対応版修正プログラム
Mailman3日本語対応版修正プログラム
現在公開されている「Mailman 3」では、Web画面の日本語化がされていない部分が多くあります。さらにメーリングリストに日本語のメールを送った場合に、メールが文字化けしてしまったり、メールが消えてしまうという致命的な問題があります。これらの課題を解決するため、デージーネットは日本語対応可能にするための修正プログラムを開発しました。ここでは、Mailman3日本語対応版修正プログラムの適用方法を解説します。
対象となるソフトウェア
デージーネットが提供するMailman3日本語修正版プログラムは、次のバージョンのソフトウェアを対象としています。
- Mailman Core v3.3.9
- Postorius v1.3.10
- Hyperkitty v1.3.8
- Mailmanclient v3.3.5
- Hyperkitty Mailman plugin v1.2.1
- Django-mailman3 v1.3.11
※ 本プログラムは、AlmaLinux 9.3 の環境でテストしました。
日本語修正版プログラムの入手
日本語修正版プログラムは、Webの表示に関するプログラムと、メールの修正に関するプログラムの2種類あります。また、日本語メール修正プログラムでは、SaMMAのlibiconvを使用しています。
以下のリンクからすべてダウンロードし、Mailman 3の環境に配置してください。
Web日本語表示修正プログラムの適用手順
ここでは、Web日本語表示修正プログラム(mailman3-japanese-web.patch)の適用方法について解説します。
本例では、mailman 3が/opt/mailman/ディレクトリにインストールされているものとします。
まず、ダウンロードしたプログラムを適用します。
# cd /opt/mailman/venv/lib/python3.X/ ⏎
# patch -p0 < mailman3-japanese-web.patch ⏎
# chown -R mailman:mailman /opt/mailman/venv/lib/python3.X/ ⏎
mailmanユーザで、翻訳ファイルを作成しなおします。
# su mailman ⏎
$ cd ⏎
$ mailman-web compilemessages ⏎
$ msgfmt /opt/mailman/venv/lib/python3.X/site-packages/mailman/messages/ja/LC_MESSAGES/mailman.po -o /opt/mailman/venv/lib/python3.X/site-packages/mailman/messages/ja/LC_MESSAGES/mailman.mo ⏎
日本語メール修正プログラムの適用手順
続いて、日本語メール修正プログラム(mailman3-japanese-enhancement.patch)の適用方法について解説します。
まずpython_iconvのインストールを行います。
# su mailman ⏎
$ pip install python_iconv ⏎
日本語メール修正プログラムでは、SaMMAのlibiconvを使用しています。そのため、まずlibiconvのインストールを行います。
$ tar xzf libiconv-X.XX.tar.gz ⏎
$ patch -p0 < libiconv-X.XX.-ja-4.patch ⏎
$ cd libiconv-X.XX. ⏎
$ ./configure ⏎
$ make ⏎
# make install ⏎
起動ファイルを変更します。
# vi /etc/default/mailman3 ⏎
LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib
LD_PRELOAD=/usr/local/lib/preloadable_libiconv.so
CHARSET_ALIAS="Shift_JIS=CP932:EUC-JP=EUC-JP-MS:ISO-2022-JP=ISO-2022-JP-MS"
# vi /etc/systemd/system/mailman3.service ⏎
[Unit]
Description=GNU Mailing List Manager
After=syslog.target network.target postgresql.service
[Service]
Type=forking
PIDFile=/opt/mailman/mm/var/master.pid
User=mailman
Group=mailman
EnvironmentFile=/etc/default/mailman3 ←この行を追加
ExecStart=/opt/mailman/venv/bin/mailman start
ExecReload=/opt/mailman/venv/bin/mailman restart
ExecStop=/opt/mailman/venv/bin/mailman stop
[Install]
WantedBy=multi-user.target
# vi /etc/systemd/system/mailmanweb.service ⏎
[Unit]
Description=GNU Mailman Web UI
After=syslog.target network.target postgresql.service mailman3.service
[Service]
Environment="PYTHONPATH=/etc/mailman3/"
EnvironmentFile=/etc/default/mailman3 ← この行を追加
User=mailman
Group=mailman
ExecStart=/opt/mailman/venv/bin/uwsgi --ini /etc/mailman3/uwsgi.ini
KillSignal=SIGINT
[Install]
WantedBy=multi-user.target
パッチを適用します。
# cd /opt/mailman/venv/lib/python3.X/ ⏎
# patch -p0 < mailman3-japanese-enhancement.patch ⏎
最後に、設定変更を反映します。
# systemctl daemon-reload ⏎
# systemctl restart mailman3 ⏎
# systemctl restart mailmanweb ⏎
Mailman3日本語対応版修正プログラムの適用手順は以上となります。
リリースノート
バージョン3.3.9
Mailman 3 バージョン3.3.9用修正プログラム
以下の問題に対応しました:
- Webインタフェースの日本語翻訳の追加
- 送信者名に環境依存文字があるとメール配信に失敗する
バージョン3.3.6
Mailman 3 バージョン3.3.6用修正プログラム
以下の問題に対応しました:
- Webインターフェイスの日本語化
- 日本語メールの文字化け
- 日本語メールが消えてしまう
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- ここでは、CentOS7の場合を例に、インストール方法について紹介します。