- プリザンター〜ローコード開発プラットフォーム〜
- ここではプリザンター(Pleasanter)の特徴や機能、使用用途などについて紹介します。
- OSSでワークフローを作成できるプリザンター
- ここでは、プリザンター(Pleasanter)で作成するワークフローについて紹介します。
- Excel出力をプリザンターで可能にする〜CarboneJSとの連携〜
- ここでは、OSSのCarboneJSとプリザンター(Pleasanter)の連携について紹介します。
ローコードとは、プログラミングをほとんど行わずにアプリケーションを作成する手法のことで、企業や自治体におけるDX化やIT人材不足の課題解決に役立っています。ローコードで業務アプリが作れるプリザンター(Pleasanter)は、オープンソースソフトウェアのためライセンス料がかからず、ユーザ数の制限もありません。また、組織内の閉鎖環境下で利用することができます。ここでは、プリザンターの機能や活用例をご紹介します。
プリザンター(Pleasanter)とは、ローコードでデータベース型の業務アプリケーションを作成することができるオープンソースソフトウェアです。株式会社インプリムという日本の企業が開発を行い、ライセンスはAGPLで公開されています。
ここでは、プリザンター(Pleasanter)の特徴について説明します。
通常、Webデータベース型のアプリケーションを作成するためにはプログラミングが必要です。
一方、プリザンター(Pleasanter)を利用することで、プログラミングの操作をほとんど使わずに、Webブラウザ上の操作だけで簡単に業務アプリを開発することができます。
プリザンター(Pleasanter)でアプリケーションを作成・使用する際は、テンプレートから作成したいアプリケーションにマッチするテンプレートを検索します。プリザンター(Pleasanter)には、よくExcelで管理されるような顧客管理や案件管理、問い合わせ管理などのテンプレートが豊富にそろっているため、ニーズに適したアプリケーションを利用することが可能です。ページを作成する中での操作は基本的にマウスでの操作が多く、直感的に作成することができます。
業務で個人情報や機密情報などを扱う場合、外部サービスを利用することで情報漏えいが起きないかも心配です。また、自治体や官公庁では、インターネットを経由したクラウドサービス等を利用できないといったセキュリティ方針の問題もあります。
プリザンター(Pleasanter)はオンプレミス、クラウドの両方で利用することができるため、自社内のサーバやプライベートクラウド上にシステムを構築することができます。そのため、機密性の高いデータを扱う場合でも、安心して利用することが可能です。
クラウドサービスなどのローコードツールでは、ユーザ数や機能、使用期間によって料金が変動する従量課金制のサービスが多く、用途や利用形態によっては高いコストがかかる場合があります。一方、オープンソースのプリザンター(Pleasanter)は、ユーザ数も使用期間も無制限で利用でき、機能制限もありません。利用ユーザが多い場合や、今後システムやデータベースを拡張していく可能性がある場合でも利用しやすいというメリットがあります。
プリザンター(Pleasanter)は、アプリケーションを自由にカスタマイズすることができます。画面の項目の増減はもちろん、タブに計算式を追加することができます。また「スクリプト機能」や「スタイル機能」を用いることでサイトごとにcssの設定やjavascriptを設定することができます。これにより、標準機能では実現できないUI(ユーザインタフェース)操作やグラフィカルなサイトを構成することも可能です。
プリザンター(Pleasanter)は、APIの連携機能を利用することができます。APIで連携することで、外部のDBデータのインポートや外部のプログラムからデータを更新することができるようになり、利用用途が広がります。
プリザンター(Pleasanter)には以下の機能があります。
プリザンター(Pleasanter)は、ファイルサーバのようにフォルダでデータを管理することができます。そのため、これまでExcelやメール等で管理していた情報をプリザンター(Pleasanter)で集約して管理できます。コミュニケーション履歴やデータもWebアプリケーションから確認することが可能です。フォルダの下の階層では表形式でデータを管理することができ、検索も自由に行うことができます。
プリザンター(Pleasanter)は、アクセス制限を設定することができます。また、閲覧可能ユーザと更新可能ユーザに分けることも可能です。アクセス権限を分けることで、セキュリティ面が強化され社内の情報共有だけではなく、顧客などの外部のユーザとも情報共有のツールとして活用することができます。
プリザンター(Pleasanter)には、集めたデータをガントチャートや時系列チャートで表示する機能があります。チャートからデータを分析することも可能です。このように、データを視覚的に表示することで、業務の見える化を行うことができます。
プリザンター(Pleasanter)でデータを入力した場合、変更履歴が自動で保存されます。複数人で同じフォルダ内のファイルを修正した場合、誰がいつ編集したものか把握することができます。
プリザンター(Pleasanter)でデータを更新した際に、メールやSlackなどのコミュニケーションツールにPUSH通知を送付することができます。複数の宛先に同時で送信することや、通知を送る条件も指定することができます。
プリザンター(Pleasanter)は、様々な利用シーンにあわせて幅広い用途で活用することができます。以下では、デージーネットがおすすめするプリザンター活用例を紹介します。
Excel・メール等で案件などを管理している場合、プリザンター(Pleasanter)を導入することで大幅な業務効率化を図ることができます。プリザンター(Pleasanter)を利用してWebUI上で案件を管理することで、複数のユーザが同時に情報を編集することが可能になるため、作業を効率的に進めることができます。また、管理者がいつでもWebデータベースをカスタマイズすることが可能なため、利用しながら使いやすいように独自に改修を行うこともできます。
なお、OSSのCarboneJSを連携させることで、プリザンター内で作成した見積書などのデータを帳票として出力することも可能です。
プリザンターでは、稟議申請等のワークフローを実現することも可能です。プリザンターのバージョン1.3より最新のものでは、「プロセス機能」が実装されました。この「プロセス機能」や「状況により制御できる機能」を利用することで、ワークフローのような状態遷移をともなうアプリをノーコード・ローコードで開発することができます。紙ベースで行っていたワークフローをWeb上でシステム化することで、承認者のいる場所に左右されず、時間も短縮されスピーディーに稟議を行うことができるようになります。プリザンターのワークフローについては下記で詳しく紹介しています。
PostgreSQLと連携出来る簡単なソフトウェアであれば、プリザンター(Pleasanter)を利用してWebUI開発を行うことができます。プリザンター(Pleasanter)は様々なテンプレートを所有しているため、フルスクラッチで開発するよりも大幅にコストを削減することができます。インターフェースの見た目や細かな機能面のカスタマイズは難しい一面もありますが、その点を除けばプログラミング言語の知識なく開発を行うことが可能になります。
企業ホームページのお問い合わせフォームに入力された内容をAPIで連携し、プリザンター(Pleasanter)に自動登録することができます。担当者の管理もWebUI(Webインターフェース)から利用することが可能になるため、業務に関連する工数を大幅に減少させることができます。
プリザンター(Pleasanter)は、手軽にアプリケーションを作成できるメリットがありますが、以下のような課題もあります。
プリザンター(Pleasanter)は、APIの連携機能を利用して複数のシステムと連携できる点がメリットの1つです。ただし、自社で使っている既存のデータベースと連携するためには、API連携をするためのツールを開発する必要があるため、知識やスキルが必要となります。
プリザンター(Pleasanter)は、リンク機能を活用しテーブル間の情報共有を行うことができます。しかし、SQLのJOINの処理を行うことはできません。そのため、SQLのJOINのように一覧表示等でデータを共有したい場合は、リンク機能にてデータを共有し、共有したいテーブルすべてに同一のデータを登録する対応や拡張の機能のjavascriptを活用し、共有したいテーブルに同一のデータを登録する対応が必要になります。
プリザンター(Pleasanter)には、商用ライセンスの下で提供されるエンタープライズ版とAGPLのライセンスで提供されるコミュニティ版(OSS版)があります。どちらも機能的には大きな差はありませんが、コミュニティ版では扱える項目数が26項目までに限定されています。それに対して、エンタープライズ版は最大900項目までを扱えます。
コミュニティ版では、Windows環境で動作する.NET Frameworkプランと、Linuxで動作するCoreプランを選択することができます。Coreプランでは、データベースとしてPostgreSQLを利用します。
デージーネットでは、プリザンター(Pleasanter)のOSS版を利用したシステムの構築を行っています。プリザンター(Pleasanter)は運用を始めると重要な業務システムとなる可能性が高いため、デージーネットのこれまでのクラスタ技術の実績を活かし、冗長化したシステム構成を提案しています。なお、デージーネットでは、Linux環境のみを扱っています。
また、デージーネットでシステムを構築したお客様には、導入後支援サービスとして、Open Smart Assistanceを提供しています。これは、ソフトウェア単体のサポートではなく、Linuxなどを含む全体に対するサポートです。サポート内容としてQ&A、セキュリティ情報提供、障害調査、障害回避を実行します。導入をご検討の方には、Webでの打ち合わせも可能です。プリザンター(Pleasanter)についての詳しい情報やインストール方法は、Pleasanter調査報告書に掲載されています。
オンプレミス版のプリザンターを自社で構築することが不安、すぐにプリザンターを利用したいというご要望にお応えして、デージーネットではプリザンターのアプライアンスサーバを提供しています。既にOSとアプリケーションをインストールした状態でサーバを提供するため、お客様の設定後すぐに利用が可能になります。また、運用中のサポートも付いているため、わからないことはすぐに相談することができます。
デージーネットは、プリザンター(Pleasanter)の認定パートナーです。販売/提案、教育、導入/開発、サポートなどの技術サポートを提供しています。その他、独自の運用マニュアルの作成など、必要に応じた技術サービスを提供します。
ソフトウェアのサポートが必要な場合には、インプリムが用意しているエンタープライズ版に対する年間サポートを推奨しています。エンタープライズ版では、インシデント数に応じてミニ、ライト、スタンダード、プレミアムの4つのプラン(年間180,000〜1,200,000円)が用意されています。
本書はPleasanterについて調査しまとめたものです。インストール方法やアプリケーションの作成方法、他のアプリケーションからの連携などについて記載しています。
Pleasanterにはバージョン1.3にて「プロセス機能」が実装されました。プロセス機能を利用すると、ワークフローのような状態遷移をともなうアプリをコードを書くことなく開発することが可能です。本書はPleasanterによるワークフローアプリ作成についてまとめたものです。
CarboneJSを利用すると、PDFなどのドキュメントテンプレートとJSON形式のデータを組み合わせて、Excelなどのドキュメントを生成することができます。本書は、CarboneJSについて調査した内容をまとめたものです。
Pleasanterで作成した見積書を帳票出力したいというお客様のご要望に答え、PleasanterにCarboneJSを連携させExcelなどの帳票出力システムを導入した事例を紹介します。
ローコードとは、プログラミングをほとんど使わずにアプリケーションを作成する手法のことです。ここでは、OSSのローコード開発ツール・プラットフォームを比較・検討します。