CentOS終了後はどの代替OSを利用する?LinuxOS比較(2024年版)
2020年12月8日、人気のLinuxディストリビューションの1つであるCentOS8が、2021年12月末でサポートを終了することを発表し、今後CentOSを利用し続けることは困難となりました。また、提供中のCentOS7のサポートが2024年6月末で終了することや、Red Hat社による公開リポジトリ停止の影響などから、乗り換え先となるOSの慎重な選択が迫られています。この記事では、現在CentOSを使っているユーザの「移行先のOSは何を選べばよいか分からない」といった悩みを解決するために、代替候補となるおすすめの各種Linuxディストリビューションの特徴や機能を比較しました。システムの用途やコストメリットなどの視点から、今後どのOSを選択するべきか解説します。
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目次
Linuxディストリビューションとは
Linuxディストリビューションとは、Linuxカーネルを中核として、その周辺に構築されたプログラムやアプリケーションを含んだOS(オペレーティングシステム)のパッケージのことです。Linuxカーネルはオープンソースとして公開されており、これに独自のパッケージや設定を追加する形で、異なる特徴や目的を持った様々なLinuxディストリビューションが次々と開発されてきました。代表的なものとして、以下のようなLinuxディストリビューションがあります。
中でも、商用のLinuxディストリビューションとして人気があるのが、後述するRed Hat Enterprise Linux(以下、RHEL)です。さらにRHELを元にして、CentOS、 AlmaLinuxやRocky Linuxなど、RHELと互換性を持つ無償のクローンOSも多数存在しています。それぞれのLinuxOSについては以下で説明します。
CentOSとは
CentOSとは、RHELとの完全互換を目指した、無償で利用可能なLinuxディストリビューションです。RHELに含まれるソフトウェアから商標・商用ソフトウェアを取り除き、オープンソースのみで構成されています。そのため、RHELのクローンOSとも呼ばれています。CentOS Projectによって開発が行われ、2013年からはRed Hat社もプロジェクトの支援に加わっています。
CentOSにはサポートが付いていませんが、インターネット上でパッケージのアップデートを受けることができ、書籍なども充実しているなどの理由から、多くの企業に採用されているLinux OSです。また、RHELと互換性を持つため、商用アプリケーションの利用もしやすく、日本国内でもビジネス利用として非常に人気の高いLinuxディストリビューションです。
なぜCentOSから乗り換えが必要?
利用者も多く人気のCentOSですが、2020年12月、突然CentOS ProjectがCentOS8のサポートを2021年12月末で終了することを発表しました。
これにより、CentOS8の公式サポート完了後はアップデートパッケージを入手できなくなります。これはつまり、利用しているソフトウェアに脆弱性が発見されても、問題が修正されないことを意味しています。そのため、サイバー攻撃などのリスクも高まり、最悪の場合、個人情報などを盗み出されたり、システムごと乗っ取られて外部から遠隔操作されたりといった危険性が高まります。
また、CentOSのサポート終了の発表と同時に、CentOS Projectは今後、CentOS StreamというOSに注力していくことを公表しました。しかしCentOS Streamは、RHEL提供前のテスト用のOSという位置付けであり、完全なRHELクローンではありません。加えて、今回のように突然のサポート終了となった事実などから、安定性や将来性が懸念されています。
こうした流れを受けて、2021年、AlmaLinuxやRocky Linuxなど、CentOSの代替OSとして新たなRHELクローンの開発プロジェクトがいくつか発足しました。
こうした状況の中、提供中のCentOS 7は、当初の予定通り2024年6月30日をもってサポートが終了します。代わりとなるOSへの移行の期限が迫る中、OSの選定が非常に難しい状況となっています。以下では、CentOSから、利用環境や用途に合った適切なOSへ移行するため、CentOSの代替となる各種Linuxディストリビューションの違いや特徴、および選定ポイントを解説します。
CentOSの代替OS
以下では、CentOSの代替として使える各種Linux OSの特徴を紹介します。
1. Red Hat Enterprise Linux
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)とは、Red Hat社によって開発・販売されている、商用Linuxとして人気の高いディストリビューションです。2022年5月17日には、最新バージョンのRHEL9がリリースされています。
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)の特徴
RHEL には以下のような特徴があります。
- サポートが充実している
RHELには、パッケージのアップデート、Q&Aなどの有償サポートが付いています。サポートレベルと期間がいくつか用意されており、複数の選択肢の中から最適なサポートを選ぶことができます。また、Webベースまたは電話による24時間365日のサポートを受けることも可能です。
さらにRedHatからは、CentOSからRHELへの移行ツールも提供されています。既存のOSのカスタマイズ、構成、設定を維持しながら移行することができるため、管理者の負担を軽減することができます。また、CentOS 7のサポート終了後も、RHEL7に移行することで延長サポートに入ることができ、パッケージのアップデートを行うことが可能です。
- 商用利用向け
多くのビジネス向けソフトウェアがLinuxの標準環境としてRHELに対応していることから、企業や組織で利用されることが多いのも特徴です。
Red Hat Enterprise Linux調査報告書をダウンロード
Red Hat社による公開リポジトリ停止
これまでRed Hat社では、オープンソースライセンスに基づき、RHELなどで使用しているオープンソースソフトウェア(以下、OSS)のソースコードをリポジトリで一般公開していました。しかし、2023年6月21日、このリポジトリを停止し、今後はソースコードへのアクセスを契約者のみに限定すると発表しました。また、サブスクリプションの規約にて、ソースコードの再頒布を禁止することも宣言しています。
これにより、RHELのソースコードからパッケージを作成しているRHELクローンOSでは、RHELとの互換性を維持することが難しくなりました。つまり、従来のRHELクローンOSは、今後はクローンではなくRHEL系の別のOSと位置付けられる可能性が高くなっています。
2. AlmaLinux
AlmaLinuxは、CentOSのサポート終了を受け、RHELのクローンOSとして開発されたオープンソースのLinuxディストリビューションです。CloudLinux Inc.という企業が母体となるプロジェクトによって開発されました。現在は、CloudLinux社から独立したコミュニティによって開発が行われています。AlmaLinuxのプロジェクトは当初、RHELと1対1のバイナリ互換のOSであること、オープンソースであること、使用制限がないこと、AlmaLinux 8を2029年までサポート管理することを目指して開始されました。
AlmaLinuxの特徴
AlmaLinuxには以下のような特徴があります。
- RHELのクローンOS※
AlmaLinuxはRHELのクローンとして開発されているため、インストーラからソフトウェアパッケージ、画面の操作まで、RHELやCentOSと全く同じ使用感で利用できます。RHELやCentOSに使い慣れている人にとっては、このメリットに最大の魅力を感じることが多いようです。
ただし、Red Hat社による公開リポジトリ停止によって、RHELとの互換性が無くなることを明言しています。詳細は、後述の「注意点」で解説しています。
CentOSからの移行について
デージーネットでは、CentOS 8からAlmaLinux 8への移行を検証しました。その結果、1時間以内に移行が完了し、手順や設定における問題も見当たりませんでした。この検証では、CentOSのディストリビューションで提供されていないソフトウェアやカーネルモジュールも動作させ、比較的複雑な構成のサーバで行いましたが、その点についても問題はありませんでした。全てのソフトウェアや構成で全く問題が出ないとは言えませんが、一定の安定性があることを確認できています。
なおデージーネットでは、CentOSからAlmaLinuxへの移行サービスを提供しています。このサービスでは、お客様のご要望をお伺いし、設計から構築、結合試験まで行います。さらに移行後は、弊社の保守サポートへの加入も可能です。
注意点
AlmaLinuxでは、Red Hat社による公開リポジトリ停止の発表を受け、RHELとの1対1の互換性を捨てて、可能な限り似たOSとなることを宣言しています。つまり、RHELとは別のパッチが適用されたソフトウェアが導入される可能性があるため、今後の動向に注意が必要です。
3. Rocky Linux
Rocky Linuxも、AlmaLinuxと同様に、CentOSのサポート終了を受けRHELのクローンOSとして開発されたLinuxディストリービューションです。CentOSプロジェクトの創始者であるGregory Kurtzer氏が主導してプロジェクトを立ち上げました。Rocky Linuxという名前は、CentOSの共同の開発者であるRocky McGaugh氏にちなんで名付けられました。
Rocky Linuxは、RHELの完全なダウンストリームビルドであること、コミュニティ駆動型で開発していくことをユーザに表明しています。さらにRocky Linuxの公式サイトでは、エンタープライズ環境での運用が堅実かつ安定性があることを明言しています。
Rocky Linuxの特徴
Rocky Linuxには以下のような特徴があります。
- RHELのクローンOS
Rocky Linuxに関しても、RHELやCentOSと変更点はなく、互換性を保って利用することが可能です。そのため、RHELやCentOSの操作・コマンドに慣れているユーザであれば、問題なく使用することができます。
- yumリポジトリでの情報提供
Rocky Linuxではソフトウェアのアップデート情報をyumリポジトリで提供しているため、セキュリティ情報の確認やセキュリティアップデートをyumコマンドで実行できます。エラータサイトも公開されており、セキュリティ情報の検索・確認がしやすいのもメリットです。
なお、当初はセキュリティ情報の提供やエラータサイトの公開はありませんでしたが、対抗であるAlmaLinuxでは公開されていたため、Rocky Linuxのコミュニティ内で情報提供に関する話し合いが行われました。そこからすぐに管理体制を整え、セキュリティ情報の追加提供を実現しています。こうした動きからも、Rokcy Linuxがコミュニティ主導で発展していることが伺えます。
CentOSからの移行について
デージーネットでは、CentOS 8からRocky Linuxへの移行を検証しました。移行スクリプトを利用して、CentOSのディストリビューションで提供されていないソフトウェアやカーネルモジュールもインストールさせた状態で検証を行いましたが、技術的な問題はありませんでした。全てのソフトウェアや全ての構成、設計で全く問題が出ないとは言えませんが、一定の安定性があることを確認できています。
注意点
Rocky Linux も、Red Hat社による公開リポジトリの停止の発表により、今後はリリースの遅れや一対一のバイナリ互換が維持できない可能性が考えられます。 またRocky Linuxは、RHELがソースコードの再頒布を禁止したことを受け、クラウドサービスのRHELリポジトリを経由してソースコードを入手し、RHELクローンを維持していく方針を表明しています。Rocky Linuxは今後、搭載されたソフトウェアやパッケージの出自を明らかにするような情報を公開していく予定であると発表しています。
OpenELAプロジェクトについて
OpenELAとは、2023年8月10日に、Rocky LinuxのパートナーであるCIQ社とOracle社、SUSE社が創設したプロジェクトです。このプロジェクトでは、RHELと互換性のあるLinuxディストリビューションを構築するため、ソースコードを共同管理することを目的としています。実際に2023年11月2日に、最初のソースコードが公開されました。これはCIQ社のRocky Linux、Oracle社のOracle Linux、そして今後の開発を表明しているSUSE社の新しいディストリビューションでの利用が想定されます。
つまり、Rocky Linuxは、単一のプロジェクトの枠組みでの開発ではなく、より大きなコミュニティでの開発が期待できる状況になっています。一方で、Oracle社やSUSE社からの影響も大きく受ける可能性があります。
4. MIRACLE LINUX
MIRACLE LINUXとは、2000年6月にサイバートラスト社によって開発されたRHELのクローンOSです。元々は有償ライセンスが必要でしたが、CentOS8のサポート終了を受け、2021年10月にリリースされたMIRACLE LINUX 8.4から無償公開されています。
MIRACLE LINUXの特徴
MIRACLE LINUXには以下のような特徴があります。
- RHELのクローンOS
MIRACLE LINUXも、AlmaLinuxやRocky Linuxと同じく完全なRHELクローンであるため、RHELやCentOSとほぼ同様に運用することが可能です。CentOS8から移行する際も、移行スクリプトを利用することができます。
- 日本語の有償サポートが受けられる
MIRACLE LINUXは日本の企業が開発・サポートを行っています。そのため、有償サポートであれば、日本語による問い合わせ対応や技術支援を受けることも可能です。この点は、他の商用Linuxディストリビューションと比較すると大きなメリットと考えられます。
注意点
MIRACLE LINUXは、RHELとマイナーリリースのタイミングが異なり、RHELの偶数のマイナーリリースにしか対応していません。そのため、RHEL8.5に対応するMIRACLE LINUX 8.5はリリースされていません。また、RHELのリリースからアップデートの対応がされるまで、数日から1週間程度の時間がかかることも分かっています。
なお、2023年5月22日、開発元であるサイバートラスト社は、今後AlmaLinuxと共同開発をしていくことを発表しました。そのため、MIRACLE LINUX 10からはAlmaLinuxに合流する形となります。なお、提供中のMIRACLE LINUX 8および9は、当初の予定通り継続してサポートが行われます。また、サイバートラスト社は、2023年6月よりAlmaLinuxのサポートも開始しています。このサポートでは、パッチ提供を含む16年間の長期サポートが設定されており、日本語にも対応しています。
5. Ubuntu Server
Ubuntuは、Debian GNU/Linuxから派生したLinuxディストリービューションです。Canonical社が主体となって開発コミュニティを運営し、2004年から開発が継続している歴史の古いOSです。Ubuntuは、Windowsに代わるデスクトップ環境として利用されることが一般的ですが、サーバー用途向けとしてUbuntu Serverという派生版も提供しています。CentOS8のサポート終了以降、このUbuntu Serverも乗り換え先のOSの1つとして注目されています。
Ubuntu Serverの特徴
Ubuntu Serverには以下のような特徴があります。
- 半年ごとのセキュリティアップデート
Ubuntuは、セキュリティに配慮して設計されている点が大きな魅力です。半年に1回(4月・10月)に、無償のセキュリティアップデートがリリースされるため、常に新しい状態でソフトウェアを利用することができます。
- サポート期間が長い
Ubuntuは、無償のOSとしては比較的サポート期間が長いのも特徴です。通常版は少なくとも9ヶ月以上、さらに安定した環境を求めるユーザ向けの長期サポート版(LTS版)では、5年間のセキュリティサポートが付いています。通常版、LTS版のどちらも完全に無償で利用することができ、通常版からLTS版への更新も無償で行うことができます。さらに有償のサポートサービスを利用すれば、LTS版と合わせて10年間のサポートを受けることも可能です。
- カスタム性が高い
Ubuntuは特にユーザ数が多く、コミュニティーの活動も活発に行われています。そのため、カスタマイズ方法や使い方、問題の改善策など、参考となる情報を比較的入手しやすいのもメリットの1つです。
注意点
Ubuntuは製品などのソフトウェアに対応していない場合が多いです。対応していないソフトウェアを使う場合はLinux向けの代替手段を探す必要があり、手間がかかるという課題があります。
LinuxOSの選定ポイントと比較表
上記で紹介した各種Linuxディストリビューションの特徴を表に一覧でまとめました。ただし、下記の比較結果は、今後の動向によって変化する可能性があるため注意が必要です。
比較項目 | Red Hat Enterprise Linux | AlmaLinux | Rocky Linux | MIRACLE LINUX | Ubuntu Server |
---|---|---|---|---|---|
ベース | Red Hat系 | Red Hat系 | Red Hat系 | Red Hat系 | Debian系 |
スポンサー | - | CloudLinux Inc. (他不明) |
Ctrl IQ (他7社) |
- | - |
開発 | Red Hat社 | 独立したコミュニティによる開発を表明 | コミュニティで開発 | サイバートラスト社 | Canonical社が主体となるコミュニティで開発 |
提供方法 | 有償 | 無償 | 無償 | 無償 | 無償 |
有償サポート | あり | あり | あり | あり | あり |
セキュリティ情報の提供 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
エラータサイト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
各バージョンの サポート期間 |
7系:2024年 (延長後2026年) 8系:2029年 9系:2032年 |
8系:2029年 9系:2032年 |
8系:2029年 9系:2032年 |
8系:2030年 9系:2032年 |
20.04LTS:2025年 (延長後2030年) 22.04LTS:2027年 (延長後2032年) 24.04LTS:2029年 (延長後2034年) |
リリースサイクル | 6ヶ月毎 | RHELに依存 (6ヶ月+α程度) |
RHELに依存 (6ヶ月+α程度) |
12ヶ月毎 | 6ヶ月毎 |
パッケージ 管理システム |
rpm/yum/dnf | rpm/yum/dnf | rpm/yum/dnf | rpm/yum/dnf | dpkg/apt |
主なユースケース | 企業向け・ 商用環境 |
企業向け・ 一般利用 |
企業向け・ 一般利用 |
企業向け・ 商用環境 |
企業向け・ 商用環境 |
OSの選び方は用途や利用環境によってさまざまです。以下では、CentOSからの移行先となるOSを選ぶ際の主なポイントを3つ紹介します。
システムの用途で選ぶ
まず初めに、システムを構築する目的や用途に適したOSを選定することが最も重要です。利用したいアプリケーションがあっても、乗り換え先のOSで動作しなければ意味がありません。自社のシステムがどのLinuxディストリビューションに対応しているか、事前にミドルウェアやライブラリのバージョンを確認しておくことをおすすめします。特に、システム内で製品のソフトウェアなどを利用している場合、動作するディストリビューションが限られることが多いため注意が必要です。
システムの利用期間で選ぶ
「乗り換え先のOSで構築したシステムをいつまで利用するか」という観点で選ぶことも可能です。例えば長期保証が付いているLinuxディストリビューションでも、構築時期やOSリリースのタイミングによっては、システムの運用中にサポート終了を迎えてしまう可能性もあります。「システム運用中にOSが使えなくなってしまった」という事態を避けるために、各OSのサポート終了期間を事前に比較し、予定しているシステムの運用期間と照らし合わせて検討するのも1つの方法です。
有償/無償で選ぶ
コスト面を重視する場合は、有償のOSにするのか、無償のOSにするのかというポイントで選んでもよいでしょう。それぞれ、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
有償の場合 |
|
|
無償の場合 |
|
|
商用サービスなど、システムの運用期間を保証する必要がある場合は、CentOSのような突発的なサポート終了の可能性が低い有償OSを選択する方が安全といえるでしょう。一方で、さほど重要度ではないシステムであれば、無償OSでも十分に対応できる場合があります。重要ではあるがコストはかけられないなど、どちらでもない場合は、将来性やリスクを考慮しながら自社に最適なOSを検討する必要があります。
また、OS自体は無償で利用することができても、サポート料金や設備・人員にかかる費用も考慮し、運用していく上で全体にかかるコストを検討することが重要です。なお、デージーネットでは、OSの移行だけでなく、導入後のサポート等に関するご相談や無料見積もりも実施しております。
各LinuxOSのおすすめ利用ケース
ここまで、各Linuxディストリビューションの比較結果、選定ポイントを紹介しましたが、それでも判断が難しい場合は、次のようなケースに当てはまるかどうかで選択することもおすすめです。以下では、各Linuxディストリビューションごとの、おすすめの利用パターンの例を紹介します。
RHELがおすすめ
- 重要なシステムを構築したい
- 長期サポートの保証が必要
- システムで利用する製品の動作環境でRHELが指定されている
AlmaLinux / Rocky Linuxがおすすめ
- コストを抑えて利用したい
- システムを長期間利用したい
- 製品ではなくOSSや独自開発したソフトウェアを動作させる
Ubuntuがおすすめ
- 重要なシステムを構築したい
- コストを抑えて利用したい
- 長期サポートの保証が必要
- 使いたいソフトウェアがUbuntuに対応している
デージーネットでは、LinuxOSを専門にシステム構築を行っています。お客様のご要望や用途に合わせて最適なシステムをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、現在CentOSを利用していて移行を計画しているユーザー向けに、CentOSからAlmaLinuxへの移行サービスを行っています。お客様のご要望をお伺いし移行プランを立て、設計から構築、結合試験まで行います。また、移行後は、弊社の保守サービス「Open Smart Assistance」にもご加入いただけます。Open Smart Assistanceでは、Q&Aやセキュリティの情報提供、障害調査など、管理者のシステム運用の業務をサポートします。そのため、移行後も お使いのシステムを安心して利用し続けることが可能です。
また、デージーネットでは、各種Linuxディストリビューションについて調査した結果を、調査報告書に掲載しています。インストール方法や詳しい解説等が掲載された調査報告書はフォームから簡単なアンケートに答えると、無料でダウンロードすることができます。
デージーネットのLinuxOS関連書籍
デージーネットでは、基礎から学ぶための初心者向けの入門書から、情報システム担当者が実践的に活用できるガイドブックまで幅広く書籍を出版しており、2023年にRocky Linux9とAlmaLinux9についての書籍も出版しました。Rocky LinuxとAlmaLinuxは、CentOSの後継OSとして利用する企業が増えています。無償で入手できRHELと互換性もあることから、使いやすいと評価されています。書籍では、インストール手順やサーバの管理方法を説明しています。また、クラウド環境のネットワーク接続やサーバ構築もフォローしているため、これらを参考にLinuxサーバエンジニアに必要な知識と技術を習得することができます。
LinuxOSの関連情報
CentOS6/7からAlmaLinuxへの移行サービス
デージーネットでは、現在CentOSを利用しているユーザに向けて、CentOSからAlmaLinuxへの移行サービスを行っています。
Red Hat Enterprise Linux 9調査報告書
Red Hat Enterprise Linuxは、Red Hat社によって開発されている商用LinuxOSです。本書では「Red Hat Enterprise Linux 9」についてデージーネットが調査した結果を掲載しています。無料資料ダウンロードのコーナーからダウンロードできます。
AlmaLinux調査報告書
Red Hat Enterpirse Linux 8のクローンOS「AlmaLinux 8」の調査報告書です。デージーネットによる検証の結果、CentOS8からAlmaLinuxへは比較的容易に移行することができ、一定の安定性も確認できました。本書では、移行の検証結果などの詳細を掲載しています。
Rocky Linux調査報告書
Rocky Linuxは、CentOS8のサポート終了に伴って開発が開始された、Red Hat Enterpirse Linux 8のクローンOSです。デージーネットでは、Rocky Linux 8のインストール方法やCentOS8からの移行について調査し、本書にて詳細をまとめました。
Ubuntu Server 24.04 LTS調査報告書
Ubuntuは、Debian GNU/Linuxを元にしたLinuxディストリビューションです。2004年の初期リリースから今に至るまで、継続的にリリースされています。本書は、2024年4月にリリースされた「Ubuntu Server 24.04 LTS」について、デージーネットが調査した結果を掲載しています。
CentOSの代替えOS〜AlmaLinux〜
AlmaLinuxは、OSSのLinuxディストリビューションです。CentOSのサポート終了を受けて開発されたRed Hat Enterprise LinuxのクローンOSで、CentOSの後継OSとして注目されています。ここでは、他の後継候補のOSと比較したAlmaLinuxの特徴や、今後の動向について解説します。
Rocky Linux〜RHELのクローンOS〜
Rocky Linuxは、CentOS8のサポート終了を受けて発足した新たなRHELクローンの開発プロジェクトの中のひとつです。ここでは公開されているRocky Linuxの特徴について紹介します。
CentOS7からAlmaLinuxへOS移行事例
人事関連のシステム開発及びアウトソーシングを行う会社様にて、CentOS7からAlmaLinuxへの移行をした事例です。お客様は、2024年6月末にサポート終了するCentOS7を利用しており、代替のOSへの移行を検討していました。
CentOS8からAlmaLinuxへOS移行事例
企業様にてCentOS8からAlmaLinuxへの移行をした事例についての記事です。お客様は、2021年12月末のCentOS8サポート終了に伴い、新たなOSへの移行を検討されていました。移行による現行サービスの停止をなるべく最小限に抑えて作業を進めたいとのご要望でした。
『今後利用したいLinuxOSについてアンケート調査』を実施
弊社のセミナー参加者に対し、『今後利用したいLinuxOSについてアンケート調査』を実施しました。今回の結果と、2022年7月に実施した同アンケートとの比較結果のニュースをメディアに向けて発表しました。