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Fessを利用したオンラインストレージ検索システム導入事例

ソリューション開発部 恒川 稜平

今回は、IT企業様にて、Fessを利用したオンラインストレージ検索システムを導入した事例です。お客様は、社内で共有するファイルの管理が煩雑であったこと、大量のファイルの中から必要なファイルを探す手間がかかっていたことなどから、システムの見直しを検討されていました。また、ファイルサーバで検索を行うと、本来閲覧することのできないファイルが検索結果に表示されてしまうという問題がありました。

お客様が悩まれていた課題

お客様は以下の内容の課題がありました。

  • ファイルの中身まで判別がつかず探すのに時間がかかる
  • 閲覧する権限の無いファイルが、検索結果に表示されてしまう
  • システムごとにアカウントを管理するのは負担がかかる

デージーネットからの提案

デージーネットからは以下の2つを提案しました。

文書をピンポイントで検索できるFessの導入を提案

それまでの使用していたOSの標準の検索システムでは、ファイル名やフォルダ名までしか検索対象となっておらず、検索結果が表示されても中身の判別がつきにくいという問題がありました。そこで、オープンソースソフトウェアのFessをご提案しました。

Fessとは、ElasticsearchやOpenSearchを検索エンジンとしたオープンソースの全文検索システムです。ファイルサーバ内を自動でクロール(情報を取得・保存する処理)しており、ファイルの中身の文字列までを対象とした検索を行うことができます。

既存のActiveDirectoryとの連携を提案

お客様からは、システムごとにアカウントを作成すると、ユーザ管理の業務に負担がかかるというご相談をいただきました。また、機密情報を扱うフォルダもあるため、ユーザごとにアクセスできるフォルダを制限する必要がありました。そこで、既に社内で利用していた認証システムであるActiveDirectoryとの連携をご提案しました。

導入時の工夫

導入にあたって以下を工夫しました。

ActiveDirectoryの構成を確認

ActiveDirectoryはお客様によって管理の仕方が違うため、現状どのような構成でユーザを登録し、どのユーザで認証ができれば良いのかを確認しました。

既存のユーザ権限に基づいたFessの調整

お客様のActiveDirectoryでは、グループの設定が複雑になっていました。
例として、group01にユーザ1とユーザ2が登録され、group02にはgroup1とユーザ3が登録されているといった、入れ子の構造になっていました。そのため、それらの設定に則した権限でファイルを読み取れるよう、Fessで調整を行いました。

導入後の結果

Fessを導入したことで、目当ての文書をピンポイントで検索することができ、必要なファイルを見つけやすくなりました。また、既存のActiveDirectoryと連携したことで、ActiveDirectoryのユーザID・パスワードでログインすることができ、特定の権限を持つユーザのみが全文検索システムを運用できるようになりました。また、ActiveDirectory上で与えられている権限に基づいてFessを参照し、アクセス可能ファイルなどを判断することで、検索対象の調整をすることができるようになりました。

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