- Snipe-IT〜資産管理のOSS〜
- ここではIT資産以外の消耗品等の管理もできるOSSの資産管理システムSnipe-ITを紹介します。
- 〜自動でIT資産情報を取得〜Snipe-PCView
- ここでは、デージーネットで開発した、Snipe-PCViewについて紹介します。
- Snipe-IT資産管理者マニュアル
- デージーネットで作成しましたSnipe-IT資産管理者マニュアルです。
1. 概要 一覧へ 3. pc-snipe
Snipe-PCViewを利用するためには、次のものを準備する必要があります。
最低限次のソフトウェアをインストールする必要があります。
具体的な必要ソフトウェアは、pc-snipeおよび各周辺ソフトウェアの章でも説明します。
Snipe-PCViewは、管理対象のPCの情報をSNMP(Simple Network Management Protocol) を利用して取得します。 このため、管理対象のPCにはSNMPサービスが設定されている必要があります。 SNMPサービスは、Windows10, Windows11には標準で付属しています。
SNMP機能のインストールの手順は次の通りです。
SNMPの設定の手順は次の通りです。
注1) コミュニティ名は、PCにSNMP接続するための文字列です。 Snipe-PCViewでは、一律のコミュニティ名を使った情報取得も、 PCごとに別々のコミュニティ名を使った情報取得も、両方対応しています。 別々のコミュニティ名を指定する場合、Snipe-ITに登録する情報として、 コミュニティ名を1台ずつ適切に設定する必要があります。
注2) 「全てのホストからSNMPパケットを受け付ける」を選択した場合、 どこからでもSNMP接続を受け付けることができます。 Snipe-PCViewからのみSNMP接続を受け付ける場合は、 「これらのホストからSNMPパケットを受け付ける」を選択し、 下の「追加」ボタンからSnipe-PCViewが稼働するホストのIPアドレスを設定します。
ここでは、Snipe-ITが利用可能な状態になっていることを前提に説明を行います。 Snipe-ITは、 Snipe-PCViewがインストールされているホストに同居する必要はありません。 Snipe-PCViewからHTTPまたはHTTPSでSnipe-ITのAPIに接続できる必要があります。
Snipe-ITのインストール方法は公式サイト等を参照してください。
Snipe-PCViewでは、Snipe-ITに登録された資産情報のうち、 カスタムフィールド と呼ばれる追加情報フィールドを利用します。 カスタムフィールドの設定画面への移動は、 メニューバーの「設定」から「カスタムフィールド」を選択します。
ここで、必要に応じてSnipe-PCViewで利用するためのカスタムフィールドを追加します。 「カスタムフィールド」の項目右上にある「新しいユーザ設定フィールド」 ボタンを押すことでカスタムフィールドの追加画面へ進みます。
Snipe-ITバージョン6.0.13では、次の4つの入力欄と3つのチェックボックスが表示されます。
Snipe-PCViewでは、次の項目を利用します。 必須項目以外は必要に応じて追加してください。
項目 | フィールド名の例 | フォームエレメント | 説明 |
---|---|---|---|
ComputerName | コンピュータ名 | Text Box | コンピュータ名
「一意である必要があります」にチェック
必須項目
|
Community | コミュニティ名 | Text Box | PCのSNMPコミュニティ名
PCごとに違うコミュニティ名を設定する場合必須
|
IPaddr | IPアドレス | Text Box | IPアドレス
任意設定
|
CPUThreads | CPUスレッド数 | Text Box | PCのCPUスレッド数
任意設定
|
MemorySize | メモリサイズ | Text Box | PCに搭載されているメモリサイズ
任意設定
|
DiskSize | ディスクサイズ | Text Box | PCに接続されているディスクサイズの合計
任意設定
|
DiskInfo | ディスク情報 | Textarea (multi-line) | PCに接続されているディスクの一覧
任意設定
|
Appli | インストール済みアプリケーション | Textarea (multi-line) | PCにインストールされているアプリケーションの一覧
任意設定
|
ComputerInfo | コンピュータ情報 | Text Box | PCのOSバージョンなどの情報
任意設定
|
DeviceInfo | デバイス情報 | Textarea (multi-line) | PCに接続されているデバイス一覧
任意設定
|
NetworkInfo | ネットワークデバイス情報 | Textarea (multi-line) | PCに接続されているネットワークデバイスの一覧
任意設定
|
続いて、上記で作成したカスタムフィールドをフィールドセットとして登録します。
新規でWindows PCの資産管理を行う場合、 Snipe-PCView用のフィールドセットを新設します。 既にWindows PCの資産管理を行っている場合、 既存のWindows PC向けのフィールドセットにSnipe-PCView用のカスタムフィールドを追加します。
以下の説明では、新規で「Windows PC」というフィールドセットを追加する手順を 例示します。 既存のフィールドセットに追加する場合、既存のフィールドセット設定画面を開き、 同様の要領で上記で作成したカスタムフィールドを追加してください。
新規でWindows PCの資産管理を行う場合、 「管理 カスタムフィールド」画面の「フィールドセット」項目の右上にある 「新しいフィールドセット」をクリックします。
「フィールドセット名」欄に追加するフィールドセット名を入力し、 「保存」ボタンをクリックします。
表示された入力欄の左の選択肢から、追加するカスタムフィールド名を選び、 「保存」ボタンをクリックします。 すべての項目では、「必須」をチェックする必要はありません。
「保存」ボタンをクリックして追加してゆくごとに、 表に追加したカスタムフィールド情報が表示されてゆきます。 必要なカスタムフィールドをすべて登録したら、 カスタムフィールドの準備は完了です。
カスタムフィールドの準備が整ったら、 資産モデルにカスタムフィールドを割り付けます。 ここでは、資産モデル「DesigNET PC」を新規追加するのを例に説明します。
サイドバーの「設定」から「資産モデル」をクリックし、型番設定画面を開きます。
画面上部の「新規作成」ボタンをクリックします。
必要事項を記入します。 特に、フィールドセットの項目で、上記で作成した「Windows PC」を選択します。 製造元、カテゴリー名は、対応するものが登録されていない場合は、 「新規」ボタンをクリックしてそれぞれ新たに追加します。
必要事項を記入し、「保存」ボタンをクリックしたら、資産モデルの準備は完了です。
資産モデルを準備すると、追加したカスタムフィールドすべてが資産一覧画面に表示されるようになります。 しかしながら、一部情報は複数行で登録されるため、 一覧表示上で非常に見にくくなってしまいます (一覧表が縦に非常に長くなってしまいます)。 このため、複数行で登録される次の情報については一覧表示項目から除外します。
一覧表示項目から除外する手順は次の通りです。
以上で、Snipe-ITの資産一覧表示項目の調整は完了です。
資産の新規登録は、画面上部のバーコードアイコン(資産アイコン)をクリックし、 表示されたページの「新規作成」ボタンをクリックします。
資産登録画面が表示されたら、最低限次の情報を記入します。
「保存」ボタンをクリックすると、資産の登録が完了します。 ここまでの準備で、pc-snipeから情報取得できるようになりました。