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Nextcloud〜オンラインストレージ〜
Nextcloud〜オンラインストレージ〜
Nextcloudとは、オープンソースソフトウェアのオンラインストレージです。オンラインストレージといえばDropboxやGoogle Driveなどが有名ですが、Nextcloudはライセンス料がかからず、オンプレミス環境に構築できるのが最大の強みです。また、PPAP対策として活用したり、プラグインを組み合わせてグループウェアのように利用するなど、様々な使い方ができます。ここでは、Nextcloudの特徴や活用方法を紹介します。
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目次
Nextcloudとは
Nextcloudのログイン画面
Nextcloud(読み方:ネクストクラウド)は、2016年にownCloudというソフトウェアから派生して開発された、比較的新しいオンラインストレージのソフトウェアです。派生した時点ではNextcloud Version 9でしたが、その後も独自の開発が活発に行われ、2024年時点ではNextcloud Version 28が公開されています。Nextcloudは、PHPとJavaScriptで開発されており、Linux上で動作します。Web画面は日本語で表示することも可能です。なお、オープンソースとして公開されているNextcloudですが、開発元からは公式の商用サポートも提供されています。
Nextcloudの特徴は、オンプレミス、クラウドのどちらでもオンラインストレージを構築することが可能という点にあります。オンプレミス環境でNextcloudを構築する場合、セキュリティが厳しい企業等でも、組織のポリシーに従って安全に運用することができます。一方、クラウド環境でNextcloudを構築する場合、外出先やリモートワークでも利用でき、組織外の人ともファイルを共有することができます。自社内のプライベートクラウド上に構築することも可能です。
また、Nextcloudはオープンソースソフトウェアであるため、ライセンス費用はかかりません。ユーザ数や容量によって料金が変わるクラウドサービスと比較すると、運用コストを抑えながら利用することが可能です。
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Nextcloudの基本機能
Nextcloudの基本機能について説明します。
ファイル管理
Nextcloudの最も主な機能がファイルの管理機能です。Nextcloudでは、下記のようなファイル管理を行うことができます。
- ファイルのアップロード
- ドラッグ・ドロップによるアップロード
- ファイルの削除
- ファイルのダウンロード
- テキスト/PDF/動画など特定ファイルの閲覧
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- ファイルのバージョン管理
- ファイルの共有
- フォルダの作成
- テキストファイルの作成
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ファイル共有機能
Nextcloudに登録されたユーザ同士でファイルやフォルダを共有することができます。設定を行うと、他のユーザのファイル一覧画面に共有されたファイルが表示されます。
Nextcloudでは、ファイルを共有する際にURLを発行することもできます。URLには、有効期限と一時的なログインパスワードを設定できます。URLを作成する際には編集の権限も設定できるため、ダウンロード専用としてのURLを作成することや、お互いにファイルを編集し情報を共有する場所としての利用も可能になります。Nextcloudを使用することで、メールなどで受け渡しできないような大容量のファイルも共有できるようになります。
Nextcloudファイル共有画面
Nextcloudのファイル管理機能を活用したPPAP対策
PPAPとは、メールでファイルを送受信する際に、ファイルをZIP形式で暗号化し、別のメールでパスワードを送信する方法です。Nextcloudは、デージーネットが開発したOSSであるSaMMAと連携して、PPAP対策を行うためのオンラインストレージとして活用することができます。SaMMAが、メールの添付ファイルを自動的に切り離し、Nextcloudにファイルをアップロードします。受信者は、Nextcloudからファイルをダウンロードすることができるので、安全に添付ファイルの交換ができるようになります。
「NextcloudとPPAP対策」へ
外部ストレージ機能
Nextcloudは通常、アップロードしたファイルをローカルのファイルシステムに保存しますが、外部ストレージ機能を利用すれば、外部のストレージにデータを保存することも可能です。サポートしている外部ストレージは以下の通りです。
- Amazon S3
- WebDAV
- FTP
- OpenStack Object Storage
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「プラグイン・アプリ〜カスタマイズ〜」へ
システムモニター機能
Nextcloudにはシステムの状態を監視するシステムモニター機能があります。システムモニター機能ではシステムのCPU使用率やメモリ使用量、ストレージの空き容量などの情報を確認することができます。
システムモニター機能
バージョン管理
同じ名前のファイルが更新された場合に、バージョン管理を自動的に行うことができます。ファイルを更新した場合、バージョンの履歴を確認することや過去のバージョンファイルを参照したり、復元することができます。
バージョン管理画面
アカウントの外部連携機能
ユーザ認証は、組織内で利用しているLDAPやActiveDirectoryと連携して行うことが可能です。また、SAML認証にも対応していますので、SAMLのIdPと連携したシングルサインオンも可能です。
「プラグイン・アプリ〜認証〜」へ
Nextcloudのクライアントアプリ
パソコンやモバイル端末で利用できるクライアントアプリが用意されています。
パソコン向けクライアントアプリ
WindowsやMacなどのデスクトップ向けのクライアントアプリを利用することで、特定のフォルダとNextcloudを同期することができます。
そのためブラウザを開くことなく、通常のファイル操作と同じようにNextcloud上のファイルを操作することができます。
パソコン向けクライアントアプリ
モバイル向けクライアントアプリ
モバイル向けクライアントアプリ
モバイル向けには、iOSとAndroid用の無料のアプリケーションを配布しています。これらのアプリを使うと、オンプレミス環境に構築したNextcloudサーバに、外出先からでもアクセスすることができます。
また写真を自動的にアップロードする機能もあるので、モバイル内の写真データをNextcloudに保存できるようになります。設定で自動アップデートの可否やWi-Fi接続時のみ自動的にアップロードするなど選ぶことも可能です。
「Nextcloudユーザーマニュアル」へ
Nextcloudのプラグイン・アプリ
上記で紹介した基本的な機能に加えて、プラグイン・アプリと呼ばれる多くの機能を導入することができます。現在、180個を超えるプラグイン・アプリが公開されています。具体的には以下のようなカテゴリのプラグイン・アプリが存在します。
コミュニケーションツール
- メール連携(RcConnect)
- カレンダー機能(Calendar)
- ToDo管理(Tasks)
- 連絡先の管理(Contacts)
- グループ共有フォルダ(Group Folders)
- 施設予約システム(ReserveRoom)
- ブックマークの共有(Bookmarks)
- アンケートフォーム(Forms)
「プラグイン・アプリ〜コミュニケーション〜」へ
ファイル操作
- リンクエディタ(Link editor)
- 画像作成(Draw.io)
- ウィルス検査(Antivirus for files)
- 代理ログイン(Impersonate)
- マークダウン形式のファイルの編集(Markdown editor)
「プラグイン・アプリ〜ファイル〜」へ
認証
- LDAP認証(user_ldap)
- シングルサインオン
(SSO & SAML authentication)
- 二要素認証(Two-Factor TOTP Provider)
「プラグイン・アプリ〜認証〜」へ
カスタマイズ
- 外部サイトを組込む(External sites)
- READMEファイルの表示(README.md)
- 全文検索
- 外部ストレージの利用(files_external)
- 監査ログ(admin_audit)
- プラグイン・アプリの表示順の制御(AppOrer)
「プラグイン・アプリ〜カスタマイズ〜」へ
ウィルス検査やグループ共有フォルダのようなプラグイン・アプリを利用すると、ドキュメントの管理機能をさらに強化することができます。また、全文検索を追加してすべてのファイルを検索できるようになる機能から、SSO & SAML authenticationプラグイン・アプリのような認証機能を強化するものもあります。さらに、カレンダー機能を追加するプラグイン・アプリや、外部サイトを登録してWebメールやチャットなどの機能を統合できるプラグイン・アプリもあります。これらを組み合わせることで、Nextcloudを中心としたグループウェアとしても利用することができます。
デージーネットの取り組み
デージーネットでは、「NextcloudとownCloud機能比較」にて、ownCloudと比較した機能、それぞれの特徴をまとめています。なお、デージーネットの社内でも、Nextcloudを利用しています。Sambaで構築したバックエンドをNextcloudを経由して利用できるほか、プラグイン・アプリを利用して、カレンダー、Webメール、チャットシステム、Web会議などを統合したグループウェア環境を構築しています。
なお、デージーネットでは、オンラインストレージの構築サービスを行っております。パフォーマンスに影響が出ないよう、冗長化した構成での構築も可能です。また、デージーネットでサーバーを構築した場合には、導入後のサポートサービスとしてOpen Smart Assistanceを利用することができます。Open Smart Assistanceでは、ソフトウェアの利用方法に関するQ&A、障害発生時の障害調査、セキュリティ情報の提供など、ソフトウェア単独ではなく、システム全体に対するサポートを受けることができます。なお、システムの構築をご検討のお客様には、無料のお見積もりも行っております。
無料見積はこちら
「情報の一覧」
基本機能の詳細、インストール方法やインストール後の使い方、ownCloudとの比較をデージーネットが調査した報告書です。本書は無料でダウンロード可能です。
本書は、プラグインアプリに関する調査報告書です。単純なファイル共有機能だけでなく、プラグインアプリによってカレンダーやタスク管理等、様々な機能を追加することができます。
お客様は、HW保守が5年満了となるため更新を予定していました。現状はFTPサーバでやり取りを行っていましたが、FTPは扱いにくいことや、モバイルアプリで外出先からもオンラインストレージへアクセスしたいというご要望をお持ちでした。
お客様は、外部とのファイルのやり取りに使うオンラインストレージの導入を検討中でした。クラウドサービスのファイルサーバは安全面に心配があり価格も高いため、オンプレミスで利用できるシステムへ変更し、さらに二要素認証を導入しました。
お客様は、オンラインストレージのサーバ更改時期に伴いリプレースを検討していました。また、ソフトウェアの脆弱性の情報や、バージョンアップの対応をしてもらえるような保守ベンダーを探していました。
今回は、製造業者様にてPPAP対策を含んだWebメールサーバを構築した事例です。お客様はレンタルサーバを利用しており、共有IPアドレスを使う他社の影響を受けていたため、その改善をご要望でした。また、PPAP対策を取り入れたセキュリティの強化を検討されていました。
お客様は、システムごとにアカウントを管理していたため、管理者だけでなくユーザにも管理の手間がかかっていました。さらに今回は、オンラインストレージとローコード開発ツールなどのサービスへ、一度にログインできる仕組みを検討していました。
オンラインストレージを利用することで自宅や外出先でも会社の人とファイルを共有することが可能になります。ここでは、両者の機能について比較します。
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