構築事例:録画ダウンロード機能を搭載したリモートデスクトップ環境の構築
今回は、お客様が提供するリモートメンテナンス環境にApache Guacamoleを利用し、リモートデスクトップ環境を構築した事例です。お客様のご要望は、遠隔地からリモートで設備のメンテナンスを行うサービスを提供する際に、実際に作業した内容を動画として保存したいというものでした。そこで、Apache Guacamoleの構築と動画をダウンロードできるツールを開発し、導入しました。
- お客様が悩まれていた課題
- 作業の動画をダウンロードする機能がない
- 動画のサービスを利用するユーザが確認できない
- AWS上に構築したいが、最適な構成がわからない
- +導入企業プロフィール
- ★
導入企業業種
情報・通信
ユーザー規模
-
利用OS
AlmaLinux 9
導入月
2023年10月
デージーネットが提案した「録画ダウンロード機能を搭載したリモートデスクトップ環境の構築」
動画を保存できる機能を追加したリモートデスクトップ環境の構築
リモートデスクトップのOSSであるApache Guacamoleを利用して、遠隔地からリモートで機器のメンテナンスを行うサービスを提供したいということでした。しかし、Apache Guacamoleには、操作ログを動画として残すことはできますが、管理者しか動画を閲覧できないことや、動画のダウンロードができないなどの課題がありました。そこで弊社では、Apache Guacamoleで記録した動画をWeb上でダウンロードができるツールを開発しました。
そのツールでは、Apache Guacamoleで記録された操作ログのデータを変換するように予約しておき、変換が完了したらメール通知が行われるような設定を行いました。能動的に操作ログをエンコードして、即時にダウンロードできるような設定も検討しましたが、録画の完了がファイルからは読み取れないため、データを何度もエンコードしてしまう可能性や、ファイルサイズが3倍に肥大化してしまう可能性がありました。そのため、動画にしたいデータを選択し、変換するような仕組みを提案しました。
AWS上への構築
お客様は、AWS上にサーバを構築したいが、AWSの設定方法や最適な構成についても提案してほしいとご要望でした。そのため、弊社では、AWS上に冗長構成で負荷分散型のシステムを構築することを提案しました。Webサービスの負荷を分散させるため、AWSの中のApplication Load Balancer(ALB)というロードバランシングサービスを利用しました。その他に、動画などの容量の多いデータは、AWSのAmazon Elastic File System(EFS)を利用することや、システムの状態はAmazon Relational Database Service(Amazon RDS)で管理する構成を提案しました。
導入にあたっての工夫
システムの導入にあたり、以下について工夫しました。
利用者目線でのプログラム設計
Apache Guacamoleを構築するだけではなく、専用のプログラムを開発するにあたって、利用者が使いやすいように利用者目線で機能を設計しました。例えば、動画の閲覧制限を設け、ユーザは、自分が作業した動画だけを閲覧が可能、サービスを利用しているシステム管理者は、ユーザすべての閲覧が可能にしました。その他に、動画が一定期間以上経過すると削除を行うなどの機能を追加しました。
AWSの設定の確認
AWSの設定はお客様自身で行ったため、負荷分散が正しく行われているか、お客様と連携を取りながら確認を行いました。1台のサーバが停止した場合などの障害を想定し、もう1台のサーバに振り分けが正常に行われているかを確認しました。
導入後の結果
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