システム構築

構築事例:CloudStackによるプライベートクラウド

Open Smart Design

ソフトウェアの動作検証や開発を行うためのプライベートクラウド環境をCloudStackで構築しました。

お客様が悩まれていた課題
プロジェクト毎に開発サーバを準備する必要があるが、サーバ数が不足している。
SEが自由に仮想サーバを作成できるようにしたい。
ユーザが作成できる仮想サーバ数を制限したい。
ハードウェア障害等でプロジェクトを中断したくない。
+導入企業プロフィール
導入企業業種

情報・通信(愛知県名古屋市)

ユーザー規模

50人

利用OS

Linux(CentOS6)

導入月

2015年4月頃

デージーネットが提案した「CloudStackによるプライベートクラウド」

アイコン男性

解決ポイント

CloudStackによるプライベートクラウド環境としました。

CloudStackの採用で自由に使えるプライベートクラウドを提案

CloudStackによるプライベートクラウド環境を提案しました。プライベートクラウド上にはいくつでも仮想サーバを作成することができますので、物理サーバ数が少なくても開発サーバを十分に準備することができます。

CloudStackによるプライベートクラウドのアカウントをSEに付与

CloudStackのプライベートクラウド環境では、SE一人一人にアカウントを準備しました。各SEが自由にCloudStack上に仮想サーバを作成できるようにしました。また、部門毎にプロジェクトを作成し、部門メンバーで共通の仮想サーバを管理できるようにしました。

利用できるリソースをユーザ・部門毎に制限

CloudStackでは、利用者毎にアクセス制限を行うことができます。仮想環境のリソースは、アカウント毎、部門毎に管理を行うようにして、それぞれがCloudStack上で使用できる仮想サーバの数を制限できるようになりました。

可用性、拡張性の高いシステムを実現

仮想サーバイメージを保存するためのストレージにはDRBDを利用して、データの冗長化を行いました。また、CloudStack管理サーバは、pacemaker+corosyncによるHAクラスタ構成とし、障害時には自動的にフェイルーバーが行われるシステムを導入しました。
ハイパーバイザーについて、初期導入時は利用状況に合わせて2台構成としましたが、いつでも追加できる構成となっているため、スケールアウトも可能となっています。

導入後の結果

アイコン女性

CloudStack採用により、プロジェクトを始める時に開発サーバを手配する手間を省くことができるようになりました。そのため、プロジェクトが円滑に開始できるようになりました。また、開発サーバの作成が、CloudStackウェブブラウザからの簡単な操作だけで実施できるため、SEが必要な時に必要な分だけ開発サーバを準備できるようになりました。
CloudStackを導入することで、システムのリソース管理を行えるようになりました。そのため、特定ユーザの無駄使いによるリソース不足を防げるようになり、安定した開発環境を提供できるようになりました。また、開発環境を冗長構成にしたことで、障害時にも業務停止の心配がなくなり、安心して開発環境を運用できるようになりました。

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CloudStackとは

この事例では、プライベートクラウドを構成するため、CloudStackを採用しています。CloudStackは、現在Apache CloudStackとしてリリースされている、IaaSクラウドを実現するためのオープンソースソフトウェアです。

CloudStackの特徴

CloudStackには以下のような特徴があります。

  • CloudStackでは日本語に対応したウェブインタフェースが使用できる
  • CloudStackは様々なハイパーバイザーをサポートしている
  • CloudStackは様々なネットワークサービスを提供できる
  • CloudStackと外部ネットワーク機器とで連携が可能

CloudStackのネットワーク構成

CloudStackでは、基本ゾーン・拡張ゾーンの2種類のネットワーク構成を選択することができます。
基本ゾーンは、CloudStack内に作成する仮想サーバがすべて同じ物理ネットワークに接続される構成です。利用者毎にCloudStackへのアクセス制限を行うことができます。

拡張ゾーンは、CloudStack内に作成する仮想サーバが仮想ルータを介して外部と接続される構成です。
CloudStackが提供する仮想ルータでは、NATやロードバランシング等、様々な機能を利用することができます。そのため、柔軟なネットワークを構成することができます。

CloudStackは、多くの商用クラウドサービスで利用されている実績があります。今後は、CloudStackが企業内プライベートクラウドにも利用されることが予想されます。

デージーネットとCloudStack

デージーネットの社内の開発環境はCloudStackで構成されています。こうした経験を生かして、CloudStack構築サービスを提供しています。特に、プライベートクラウドの場合には、OpenStackやVMWareではなくCloudStackの利用を推奨しています。CloudStackは、デージーネットが提供している冗長化のソリューションとも相性が良く、PacemakerやDRBDを利用した二重化も可能です。CloudStackは商用のプライベートクラウドソフトウェアに比べると、ライセンス費用が必要ありません。同じ費用でも冗長構成に投資をすることが可能というのはCloudStackの非常に大きなメリットとなります。

CloudStackとOpenStackの適用分野

OpenStackはCloudStackと同様に、クラウド環境を作成するためのOSSです。複雑な構成のクラウド環境にするためには、CloudStackよりもOpenStackが適しています。一方、CloudStackは、シンプルな構成で実装することができます。そのため、シンプルな構成のクラウド環境には、CloudStackが適しています。

CloudStackのサポート

CloudStackに対する商用サポートは、Citrix社が提供しています。そのため、バグ修正までのサポートが必要な場合には、Citrix社のサポートを使うことを推奨しています。

デージーネットでは、OSS版CloudStack構築サービスも行っています。この場合には、デージーネットのOpen Smart Assistanceサービスの利用を推奨しています。このサービスでは、CoudStackに障害が発生した時に調査を行い、設定で回避できるかの検討を行います。バグなど、設定で回避できない場合には、デージーネットがコミュニティーに連絡を行い、修正を待つことになります。この方法では、CloudStackのバグの修正は保障されませんが、バグの発生が再現するような場合には、修正が行われる可能性が高いと言えます。

CloudStackによるプライベートクラウドの関連ページ

プライベートクラウド構築の事例一覧

デージーネットの構築サービスの流れ

デージーネットの構築サービス(Open Smart Design)では、OSSを安心して使っていただくために、独自の導入ステップを採用しています。詳しい情報は以下のリンクからご覧ください。


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